竹田麗央(たけだ りお/ 21_ヤマエグループHD)が、2025年3月9日に最終日を迎えた米国女子ツアー5戦目の『ブルーベイLPGA』にて優勝しました。
昨年2024年には、日本で開催された日米共催の『TOTOジャパンクラシック』で、1勝目を飾っていますので、今回米国ツアー通算2勝目になります。なお1位以下5位までの選手は、下記の通りです。
1位 竹田麗央(日本) 4日間-17 獲得賞金375,000ドル
2位 ミンジー・リー(オーストラリア) 4日間-11 獲得賞金230,318ドル
3位 古江彩佳(日本) 4日間-10 獲得賞金167,080ドル
4位 キャシー・ポーター(オーストラリア) 4日間-7 獲得賞金180,000ドル
5位タイ 西郷真央(日本) 4日間-6 獲得賞金86,798ドル
5位タイ サラ・シュメツェル(米国) 4日間-6 獲得賞金86,798ドル
5位タイ リー・シュイン(中国) 4日間-6 獲得賞金86,798ドル
この大会は、中国・海南島のブルーベイGCを舞台に戦われたのですが、参加選手は108名うち日本人選手は9名でした。
全米女子プロゴルフ協会(USLPGA)は2024年12月4日、競技資格に関する性別方針を明確にすると共に、その内容を『lpgaジェンダーポリシー』としてまとめ公表しました。
概要は下記の太字で表現した内容になりますが、英文での内容をグーグル翻訳を通じ表記しています。
『出生時に女性と指定された選手は、LPGAツアー、エプソンツアー、レディースヨーロピアンツアー、およびその他のすべてのエリートLPGA大会に出場出来ます。出生時に男性と指定された選手や男性思春期を経験した選手は、前述のイベントに出場出来ません。』
この内容は、性転換手術を受けた出生時男性、或いは女性を自認する出生時男性に対し、USLPGAは指定した上記試合への出場を認めない、と言うものになります。
またジェンダーポリシーを読み進めると、ゴルフは誰でも楽しめるスポーツであり、男女を問わないオープン競技では、ワールドハンディキャップシステムを基に公正公平に競争出来る、ともしています。
今回USLPGAがこの様な内容を公表した背景には、2024年夏にパリで開催されたオリンピックでのボクシング事件が有ります。この試合へはアルジェリアと台湾の元男性2選手が、女性として参戦したのですが、この2選手については2023年の世界選手権で性別適格検査で不合格になっており、オリンピック開催期間中に物議を呼びました。
様々な議論を呼んだ事件でしたが、USLPGAはパリオリンピック時の様な混乱を避ける為、いち早く基本的な方針を打ち出したものと思われます。
古江彩佳選手が2024年『エビアン選手権』にて優勝しました。
フランス南東部のエビアン・リゾートGCで開催されていたメジャーの第4戦・エビアン選手権は2024年7月14日に最終日を迎え、古江選手は1イーグル・6バーディー・2ボギーの65とし、4日間通算19アンダーの265スコアにて優勝しました。ちなみに優勝賞金は120万ドル(約1億9000万円)です。
古江選手にとってメジャー初制覇となりましたが、これまで日本人女子選手によるメジャー優勝は、樋口久子、渋野日向子、笹生優花の3人が居ますので4人目の快挙です。
古江選手は既に2022年7月31日、『トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン』にて米ツアー初優勝を飾っておりますので、今優勝にて通算2勝目となりました。振り返ればアマ時代の2019年6月にJGA役員によるクラブ破損事故に見舞われたり、同年10月20日にはJLPGAトーナメント『富士通レディース』にて、アマチュア優勝を果たすなど話題に尽きない選手ですが、今後も同選手の動向から目を離せません。
下記は今試合に於ける2位から5位までの選手と、日本人選手の成績です。
2位 266 ステファニー・キリアコウ オーストラリア
3位 267 パティ・タバタナキト タイ
4位 269 ローレン・コフリン アメリカ
5位 271 ユ・へラン 韓国
10位タイ 275 岩井明愛 日本
35位タイ 280 西郷真央 日本
39位タイ 281 山下美夢有 日本
44位タイ 282 西村優菜 日本
51位タイ 284 渋野日向子 日本
55位タイ 287 竹田麗央 日本
63位タイ 291 勝みなみ 日本
予選落ち 畑岡奈紗 日本
予選落ち 笹生優花 日本
日本の笹生優花選手が、2024年6月2日に最終日を迎えた第79回全米オープンにて、見事に優勝しました。笹生選手は2021年の第76回大会に次ぐ、2度目の同大会制覇となりました。
日本人選手によるゴルフでのメジャータイトル制覇は、此れまで4人(樋口、渋野、松山、笹生)ですが、複数優勝は笹生選手のみになります。
一社)日本女子プロゴルフ協会(以下JLPGA)ツアー開幕戦の『第37回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント』が、2024年2月29日(木)に開幕します。
当該大会は日本のゴルフシーズン開幕を告げる貴重な大会となっていますが、新型コロナが2023年5月より国の感染症分類で第五類へ移行、つまり「インフルエンザ並みの対応で良し」と言う理解から、感染症対策の義務付けも無く5年ぶりに通常開催します。
コロナ禍においても当該大会は、来場者を迎え入れての開催を行って来ていますが、今一度これまでの来場者数をまとめると、下記の様になります。来場者数の数字は、JLPGAのWEBサイトより抽出しています。
開催年度 | 1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 来場者合計数 |
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2019年 | 2,850人 | 2,900人 | 3,150人 | 5,450人 | 14,350人 |
2020年 | | | | | 開催中止 |
2021年 | 868人 | 855人 | 863人 | 837人 | 3,423人 |
2022年 | 1,581人 | 1,730人 | 2,573人 | 2,943人 | 8,827人 |
2023年 | 2,424人 | 3,819人 | 4,660人 | 6,819人 | 17,722人 |
近年様々な通信機器にて大会の動画を見る事は出来ますが、やはりなんと言ってもゴルフ場へ出向き、大会の雰囲気を楽しむのがゴルフファンの醍醐味では無いでしょうか。当該大会は多くのゴルフファンが、大会会場へ足を運んでくれるのを大切にしています。
今年の来場者動向が、注目されます。
JLPGAのステップ・アップ・ツアー第18戦、特別競技となる『日台交流うどん県レディースゴルフトーナメント』が、10月13日(金)~15日(日)までの3日間、香川県の満濃ヒルズカントリークラブで開催されます。
当該トーナメントは2014年に初年度を迎え、JLPGAステップ・アップ・ツアー単独の『うどん県レディース 金陵杯』として、2016年までの3年間開催されました。その後2017年からは、文字通り日本と台湾の交流特別競技として今日に至っています。2020年はコロナ禍の関係から中止へ追い込まれましたが、本年は7年目6回目の開催となります。
当該トーナメントへの出場選手は108名ですがその内訳は、JLPGA側から60名、TLPGA側から30名、共済者推薦18名となっています。賞金総額は2000万円、優勝賞金360万円。競技は54ホールストロークプレーで行われ、2日目終了時点で上位50位タイまでの選手が、決勝ラウンドへ進出出来ます。
日台交流大会となって以降の優勝者は下記の通りですが、優勝者への特典として、来年度2024年4月に開催予定の『フジサンケイレディスクラシック』へ、主催者推薦として出場出来ます。
■ 2022年 櫻井 心那
■ 2021年 山本 景子
■ 2019年 ヌック スカパン
■ 2018年 河本 結
■ 2017年 吉本 ひかる
JLPGA側の出場選手は、9月の『中国新聞ちゅーピーレディースカップ』終了時点での、ステップ・アップ・ツアー賞金ランキング上位選手になりますが、果たして今年は日本、台湾どちらの選手に軍配が上がるのでしょうか。この模様は、地上波では「OHK岡山放送」、CSでは「スカイA」にて観戦出来ます。
一社)日本女子プロゴルフ協会(以下JLPGA)では、2022年11月24日(木)に開幕を迎えます『リコーカップ』にて、従来のアルミ製観戦スタンドに代え、木製スタンドを導入する事になりました。
このスタンドは宮崎県産のスギ材を100%使用し、1番ホールと18番ホールそして練習場に設営されます。今回JLPGAが木製スタンド導入に至った理由は、同協会のSDGs推進プロジェクトの一環であり、2050年にカーボンニュートラル社会を実現すべく、活動している日本政府へ足並みを揃えるものです。
今回JLPGAによるスギ材導入にあたり、2022年10月31日に宮崎県庁に於いて、「宮崎県産木材利用促進協定締結式」が行われ、宮崎県知事の河野俊嗣、(株)リコー・社長の山下良則、宮崎ゴルフ(株)・社長の菊池克賴、耳川広域森林組合長の平野浩二、JLPGA会長の小林浩美の5氏が出席し調印式を済ませました。
JLPGAでは来年以降開催のトーナメントにて、開催地域の木材を使用し、観戦スタンドを設営して行く予定としています。なお今回使用します120立方メートルのスギ材では、CO2量を約70t削減出来る見込みとしています。日本全国を転戦するゴルフトーナメントに於いて、地域社会との協力と共生無くして、ツアーの繁栄も又無いのだと言えます。
古江彩佳(22=富士通)選手は2022年の今年、USLPGAツアーへ初参戦中ですが、7月28日~31日までの4日間、スコットランドのダンドナルド リンクス(6,584ヤード_パー72)を舞台に開催されたTrust Golf Women’s Scottish Open(スコットランド オープン)にて、ツアー初優勝を飾りました。4日間のスコアは下記の通りです。
| 1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 |
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当日首位選手 | C ヘジン -8 | L コ -14(-7) | C ビュティエ-15(-5) | 古江 彩佳 -21(-10) |
古江 彩佳 | 18位タイ -3 | 16位タイ -7(-4) | 9位タイ -11(-4) | 優勝 -21(-10) |
上記スコアの動きを見て理解出来る通り、古江選手は最終日10アンダーと言う爆発的なスコアを叩き出した事で、初優勝を掴んだ訳ですが、日本ではプロ入りした翌年から2年と言う短期間で6勝しています。この6勝の内3勝はプレーオフでの勝利ですので、何よりも古江選手の勝負強さを物語っている様に思われます。
又古江選手は2019年のアマ当時に出場した日本女子アマ選手権の試合中に、JGA役員が運転するカートにより、使用クラブを破損させられると言うアクシデントに合っていました。しかしこれにめげる事無く、同年に開催されたJLPGAツアーの「富士通レディース2019」では、アマとして見事優勝を飾っています。精神的にタフな選手なのです。
益々の活躍が期待されます。
2021年6月3日~6日迄の4日間、米国カリフォルニア州のオリンピッククラブ レイクコース(6457ヤード_パー71)で開催された第76回全米女子オープンゴルフ選手権は、畑岡奈紗選手とのプレーオフを制した笹生優花選手に軍配が上がりました。
メジャートーナメントで日本人同士が優勝を争うと言う、此れ迄見た事の無い夢の様な試合が、日本時間で言えば6月7日(月)の朝8時30分頃繰り広げられました。優勝争いへ日本人選手が加わるだけで、話題沸騰するのが此れまでの歴史だった点を振り返れば、新たな地平が切り開かれつつある予感がします。
この背景には実力者と言われる選手や希望を持った選手達が、言葉や文化も異なる異国の地で定住し、適応能力を発揮し粘り強く戦って来た事、更にはITの進化から世界がより身近に成った点などを、指摘出来るのではないかと思われます。世界のゴルフマーケットの中で様々なものが平準化し、萎縮する日本人が少なくなったとも言えます。
ところで当該トーナメントに於ける笹生選手の国籍表記はフィリピンでしたが、実際の彼女は日本人の父親とフィリピン人の母親を持つ関係から、現時点で二重国籍を有しています。日本人で有りフィリピン人でもあります。日本の国籍法は6月に20歳を迎える笹生選手へ、22歳までの二者択一を求めていますが、笹生選手が両国のスターである事に疑う余地は有りません。
4月に松山英樹選手がマスターズに勝利し興奮冷めやらない中、またもや日本人選手がメジャートーナメントに優勝したのです。1991年に岡本綾子選手がメグ マローン選手との一騎討に敗れ、全米女子プロを取り逃した悲劇は、過去の逸話に成りつつあります。
株式会社ニチレイは2021年5月24日、『ニチレイレディス』を開催するとして、報道関係者へ明らかにしました。試合は6月18日(金)より20日(日)迄の3日間、千葉県の袖ヶ浦カンツリークラブ新袖コースで開催されます。
昨年は無念の中止と成りましたので、本年開催は選手並びにゴルフファンも期待するところ大だと言えます。とは言え手放しで喜べる状態では無く、この試合もまた無観客での開催を余儀なくされています。
振り返れば今年は既に12試合が開催されていますが、この内観客を受け入れたのは3試合のみです。それも全て1日当たり、1,000人未満と言う状況です。ゴルフに限らずスポーツの醍醐味は、生で選手の迫力ある動き、息遣いや間合い、に触れられる事ですが、これは何時になるのでしょうか。
とりあえず開催に乾杯!!