茨城県の金乃台カントリークラブでは2025年4月に入り、クラブへの入会条件3点を改定しています。

 1点目は外国籍者の入会、2点目は新規に法人名義での入会、これら2点をそれぞれ認めると共に、3点目は年齢制限を撤廃した事です。この結果、新たな入会条件は下記の様になりました。

■ 1、同クラブの会員として相応しい人物である事
■ 2、在籍5年以上の正会員1名の推薦を受けられる事
■ 3、JGA加盟の他クラブへ在籍している事。
    他クラブへ在籍していない場合、在籍5年以上の正会員2名の推薦にて可

 極論すれば、当該クラブへ5年以上在籍している正会員2名の推薦が有れば、法人でも個人でも入会申請が可能になったと言えます。但し年齢について、例えば未成年者の様な場合、事前に入会に関する問い合わせを頂きたい、としています。

 会員権の名義書換が再開され約10ヶ月が経過し、この度入会条件が改定されましたがその内容を俯瞰するならば、『門戸を開放した』、その様なイメージを受けます。最低限の入会基準を設けつつも、開かれたクラブと言う方向性を打ち出したと言えます。太平洋クラブ傘下になり、当該クラブは徐々に変わりつつあります。

下部温泉郷ゴルフクラブは2025年5月末閉場へ

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 山梨県の下部温泉郷ゴルフクラブは2025年4月2日、同クラブのWEBサイトにて、2025年5月31日をもって閉場する事を、『お知らせ』として明らかにしています。

 当該クラブの原点は、1995年5月に開場した『身延ゴルフ俱楽部』ですが、当初経営していた身延ゴルフ俱楽部株式会社は、2005年2月9日に甲府地裁より破産宣告受けた関係から、2007年4月に株式会社身延山が経営する身延山カントリークラブとして再出発していました。

 2023年にはゴルフ場名を下部温泉郷ゴルフクラブへ変更すると共に、経営会社の商号も2023年10月20日に同名称へ変更していました。なお同クラブ関係者によれば、跡地利用については明確には分からないとしています。

うぐいすの森ゴルフクラブが韓国で会員募集中

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 うぐいすの森ゴルフクラブには栃木県の馬頭と、茨城県の水戸と言う2コースがあり、パブリック運営されています。経営会社は日本緑地開発株式会社(代表取締役:山本菜穂子)です。

 このゴルフ場は現在韓国にて、会員募集を行っいますが、その概要は下記の通りです。
■ 記名1名+無記名1名  1200万ウオン(日本円換算約120万円)
■ 記名1名+無記名3名  1800万ウオン(日本円換算約180万円)
■ 無記名4名       2500万ウオン(日本円換算約250万円)

 当該ゴルフ場の関係者によれば、現在230名から240名の会員がおり、会員は馬頭と水戸の両コースを利用出来ます。会員の利用料金は、一般の来場者より安価に設定されているものの、利用方法としては主に宿泊してプレーするスタイルになる為、日本国内のゴルフのみの利用者よりは、総額として高めになる様です。

 ちなみに関係者曰く、当該企業は韓国系企業では無いとの事。なお2025年1月21日に代表取締役を退任された山本秀太郎氏は、現在奄美大島を拠点に、本マグロの畜養並びに研究を事業化しご活躍されています。

太平洋クラブ正会員880万円募集(2025年度新規会員募集)

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 株式会社太平洋クラブは2025年4月1日から2026年3月末までの1年間、太平洋クラブ正会員の会員募集を行います。
 募集口数は400口、来年の3月末を待つ事無く、口数に達し次第終了するとの事です。概要は下記の通りです。

組織種類販売金額対象額面譲渡
太平洋クラブ正会員8,800,000円個人/法人可能
太平洋クラブパーソナル会員5,280,000円個人不可
太平洋クラブコーポレート会員6,930,000円法人不可
関西エリア正会員3,850,000円個人/法人可能

 上記金額は単独1口での入会ですが、2口或いは3口と言う様に複数口を同時に入会する場合は、割引料金が設定されています。その概要は、下記の通りです。

組織種類割引条件割引について1口の販売金額(2口以上)
太平洋クラブ正会員2口購入5%割引880万円8,360,000円
太平洋クラブ正会員3口購入10%割引880万円7,920,000円
関西エリア正会員2口購入5%割引385万円3,657,500円
関西エリア正会員3口購入10%割引385万円3,465,000円

 群馬県の伊香保カントリークラブを経営する株式会社伊香保カントリー俱楽部は、2025年3月28日に2024年度(第67期)決算を公表しました。その概要は、下記の通りです。

回次第64期第65期第66期第67期
売上高187,841千円222,105千円226,350千円239,486千円
経常利益
又は経常損失
△113,367千円△106,382千円△112,378千円△94,121千円
当期純利益
又は当期純損失
△112,474千円△106,085千円△111,037千円△94,330千円

 不順な天候から営業日数が前期比38日減少し305日になると共に、来場者数も前期比506名減少し10,271名になりました。しかしながら売り上げは、前期比13,136千円増え239,486千円となっています。

 営業費用、販管費、人件費などが減少し、売上総利益アップに貢献したものの、結果は当期純損失94,330千円を計上する事になりました。この様な現状を克服すべく課題は入場者増加対策であり、オールキャディ付きのプレースタイルを堅持しつつ、伊香保温泉宿泊客へ利便性をアピールし、新規プレーヤーを開拓して行くとしています。

 この様な事業方針を堅持するものの実態としては非常に厳しい状態であり、今後企業として継続して行けるのか疑義を生じさせているとしています。何故ならば2004年12月期以来連続して営業損失が発生しており、714,332千円の債務超過状態だからです。

 資金面では関連会社の高砂企業株式会社より、2025年度に於いて100,000千円を短期借入する予定としています。
 以上は有価証券報告書を咀嚼してのものです。

日高カントリークラブが2024年度(第66期)決算を公表

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 日高カントリークラブを経営する株式会社日高カントリー俱楽部は2025年3月31日、2024年度(第66期)決算を公表しました。その概要は、下記の通りです。

回次第63期第64期第65期第66期
売上高1,044,284千円1,072,102千円1,021,603千円1,017,981千円
経常利益又は経常損失(△)40,808千円16,096千円△79,417千円△74,575千円
当期純利益又は当期純損失27,593千円5,743千円30,532千円△98,187千円

 昨年27ホールコースの当該クラブへの来場者は、会員34,843人、ゲスト15,009人の合計49,852人でした。営業日数が対前年比11日減少した事もあり、来場者総数も対前年比2,053人減少しました。とは言え売り上げは第63期より4期にかけ、10億円以上を達成しています。その売り上げの構成を前期に絞り見るならば、下記内容になります。

■ 年会費及びロッカー収入 190,054千円 構成比18.7%
■ プレイ収入       550,010千円 構成比54.0%
■ 食堂売店売上高     128,155千円 構成比12.6%
■ 名義書換料       129,500千円 構成比12.7%
■ その他の収入      20,260千円  構成比2.0%

 なお会員権の名義書換件数は、4.2%増加し125件になりましたが、前期途中にて名義書換料を100万円から200万円へ改定していますので、金額と件数は単純に反映はしていません。

 なお前期はハウス内の設備投資、及び酷暑対策からコース管理費用がかさんだ事により、経常がマイナスになったものの、今期は会員の年会費改定や会員権の名義書換料改定などから、当該クラブでは増収が見込めるとしています。

山田クラブ21は2024年度(第27期)決算内容を公表

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 関東エリアで6コースを経営する株式会社山田クラブ21は2025年3月31日、2024年度(第27期)決算内容を公表しました。概要は下記の通りです。

回次第24期第25期第26期第27期
決算年月2021年12月2022年12月2023年12月2024年12月
売上高(千円)3,764,4244,151,2554,361,9534,521,167
経常利益(千円)360,345353,873412,097480,197
当期純利益(千円)263,010248,339279,820324,232

この決算の裏付けになって各ゴルフ場の内容は、下記一覧の通りです。

ゴルフ場名営業日数総来場者数営業収入
万木城カントリークラブ36072,415766,948千円
日立高鈴ゴルフ俱楽部35633,907237,238千円
南茂原カントリークラブ35851,712731,037千円
レイク相模カントリークラブ36148,242746,850千円
平成俱楽部36257,372945,197千円
山田ゴルフ俱楽部36050,888714,927千円

 順調に推移した売り上げと結果の様に思われますが、年間来場者数の目標は316,210人であり、前期の実績である314,536人は若干未達だったとしています。

 当該企業では、今後更に「他コースとの徹底した差別化」と「顧客ニーズに合った営業企画の提供」により、営業収入の拡大に努めたいとしています。

 宇都宮カンツリークラブを経営する株式会社宇都宮ゴルフクラブは2025年3月27日、2024年度(第65期)決算を公表しました。概要は下記の通りです。

回次第62期第63期第64期第65期
売上高326,002千円344,045千円410,034千円425,040千円
経常利益又は経常損失11,270千円7,711千円38,045千円22,674千円
当期純利益又は当期純損失9,733千円7,325千円38,763千円16,150千円

 売上高は前期比3.7%増えたものの人件費や販管費が増え、結果は上記の通り425,040千円になりました。売上高増の内訳の一つとして、来場者の増加が上げられます。前期比1,846人増加し、年間42,524人になりましたが、そのプレー収入は280,369千円になります。

 更にもう一つの要因として、東京電力パワーグリッド株式会社への太陽光発電による売電事業が順調に稼働し、前期比5.1%増え売上高が62,668千円になった点も上げられます。

 売上高を構成する要素としては、その他に会員の年会費収入が54,872千円、売店収入12,803千円、食堂運営手数料収入14,326千円などが上げられます。

 順調に推移した2024年度だった様に思われますが、当該企業は預託金償還問題が、事業リスクとして内在している事を指摘しています。最後に決算書からこの部分を、下記かっこ内へ抜粋し紹介して終わります。

『昭和51年に、額面270万円と540万円の預託金会員を募集いたましたが、当該預託金の償還期限は既に到来しております。当事業年度末現在、額面270万円の会員権67口分、額面540万円の会員権1口分の会員が在籍しており、これらの会員の預託金は償還されておりません。このうち多数の会員より返還請求があった場合、当社の財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。』

 府中カントリークラブを経営する株式会社府中カントリークラブは2025年3月28日、2024年度(第74期)決算内容を公表しました。その概要は、下記の通りです。

回次第71期第72期第73期第74期
決算年月2021年12月2022年12月2023年12月2024年12月
売上高762,597(千円)827,994(千円)843,382(千円)781,818(千円)
経常利益35,814(千円)8,242(千円)30,782(千円)26,593(千円)
当期純利益16,578(千円)231(千円)16,638(千円)15,405(千円)

 当該法人は事業等のリスクを、次の様に理解しています。決算書を一部抜粋し紹介しますが、かっこ内がその内容になります。
『当社は営業損益で赤字が続いており、最終損益が営業外収益である名義書換料に左右される状況にあるため、名義書換件数が大幅に減少した場合、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性が有ります』

 ではその名義書換料の推移は前期どの様な結果になったのかと言えば、60,900千円増により合計金額が302,413千円になったとの事。この数字には正会員および平日会員、更には法人内の登録者変更料も含まれていますが、大幅に増加したとしています。

 しかしながら1~2月時に、7番と10番2ホールの改修工事を行った事から、16ホール営業を余儀なくされ、これに関連し貸切営業や臨時営業を断わらざるを得ず、来場者数は2,974名減少し38,913名になりました。この為に売上総利益は、前年比61,638千円減少し734,332千円になりました。

 当該クラブの来場者は、会員及び会員が同伴或いは紹介するゲスト、その様な構成になっており、不特定プレーヤーを対象にしていない為に上記来場者数と売り上げになりましたが、ある意味会員制クラブとしては必然的な結果だったと言えます。

 2025年に入り当該クラブをめぐる会員権市場の傾向は、入会希望者が多く旺盛な買い注文に比べ退会(売却)案件が少なく、会員権価格は少しづつ上昇しています。

小山ゴルフクラブ第67期決算(最終年)が明らかに

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 小山ゴルフクラブを経営する株式会社小山カントリー倶楽部は、当該企業が経営する最終年とも言える第67期決算を、2025年3月28日明らかにしました。概要は下記の通りです。

回次第64期第65期第66期第67期
2021年12月2022年12月2023年12月2024年12月
売上高324,501千円385,193千円377,343千円400,932千円
経常利益又は経常損失△5,515千円33,018千円11,338千円30,200千円
当期純利益又は純損失△3,424千円32,312千円10,991千円△7,660,594千円

 悪天候により年間17日間休業し、営業日数は332日でした。来場者数は前年比441人減少し20,194人でしたが、平日会員の入会者数と名義書換件数が増加し、売り上げは前年比6.2%増収となり400,932千円でした。

 しかしながら開場60年以上が経過したクラブハウスやコース等に対し、様々な設備投資や更新作業が求められるものの、当該企業が属する春光グループには、追加出資の賛同を得られる状況に無く、同グループ企業による運営は困難をきわめていました。

 この様な中2025年1月に入り、当該ゴルフ場を東京建物リゾート株式会社へ譲渡する事が、処々手続きを経て決まった為、固定資産の時価評価により大幅な減損処理を実施した結果、7,660,594千円の当期純損失を計上し、5,154,983千円の債務超過状態となったのです。ちなみに売却価格は1円です。

 2025年4月1日新設分割にて新小山カントリー俱楽部株式会社を設立し、当該ゴルフ場事業を譲渡します。その後(株)小山カントリー俱楽部は、解散し精算手続きを行います。なおこの過程で春光グループ企業は、旧経営会社に対する50億円超の預託金債権を、全額放棄することになります。

 ところで当該企業が集客難に苦しんでいる事は、ゴルフ業界では広く知れ渡っていたのですが、根本的な対策を放棄し、安易な会員募集からの資金調達にてお茶を濁していた事実は、厳しい総括が求められるのでは無いでしょうか。