河川敷ゴルフ場のヘドロ対策

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 2022年も9月に入り、台風が本格的に襲来する可能性の高い、季節になりました。忘れられないのは2019年の台風15号と19号が、多くのゴルフ場へもたらした甚大な被害です。

 この時陸地のゴルフ場では倒木被害が多かったのですが、片や多くの河川敷ゴルフ場では冠水し、復旧には時間と労力そして何よりも大きな営業損失を、計上せざるを得ませんでした。今回はこの様な自然災害が顕著に出てしまう河川敷ゴルフ場、そこで取られている対策の1つを紹介させて頂きます。

 複数の河川敷ゴルフ場を抱える西山興業株式会社では10年ほど前より、ヘドロ対策として下記写真の様な排出板を自社制作し使用しています。此れまではスタッフ総出で、人海戦術を主体にヘドロ排出を行って来ていましたが、「排出板」を使用する事で、労力と時間は十分の一程度に軽減されました。

< 提供:NGK >

 上記写真でお分かり頂ける様、トラクター後部へ「排出板」を取り付け、ヘドロを押し出す様な作業になります。芝を痛めない為に、排出板と芝の接地面には、歩経路で使用していたゴムを利用し、取り付けています。この様にする事で、更にはタイヤを路上走行出来るものへ交換する事で、芝のダメージが最小限に抑えられています。

 上記青い部分の「排出板」基本設計図、西山興業が作成し日本ゴルフ場経営者協会が保管しているその資料は、無料で提供されています。全国には約100の河川敷ゴルフ場が有ると言われていますが、是非先人の英知を活用して頂きたいものです。