ゴルフ場の肥料は「化学肥料」から「有機肥料」へ転換すべし、と三田商事株式会社の三田和男社長は力説しています。この背景には農林水産省が、2050年までに化学肥料の使用量30%減、化学農薬の使用量50%減を取り入れた、CO2ゼロエミッションを目指す政策戦略が有ります。
この様な政府方針と共に三田社長には、ゴルフ場から排出される緑化廃棄物をリサイクルし、有機肥料として再利用して行く循環型の堆肥利用が、ゴルフ場にとって負荷の少ない自己完結型、永続性を有したゴルフ場へと変革出来るとの確信が有ります。同氏は既に埼玉県のKゴルフ場にて、17年前よりこれを実践して来ているのです。
具体的にはゴルフ場の緑化廃棄物を破砕と揉み解し、更に発酵熟成させる為に米ヌカやミネラルそして落ち葉などを加え、土壌微生物のエサとなる状態へ仕上げます。此れには月2回ほどの切り替えしが必要であり、期間は半年を要します。この有機堆肥が、グリーンやフェアウエーの芝生を、元気にさせます。
良い事ずくめの様ですがこれを実践して行く為には、➊ 緑化廃棄物の保管場所(例えば場内の遊休スペースの確保)➋ 破砕機の確保が必須要件になります。この課題解決の為にはゴルフ場単体では無く、地域内複数のゴルフ場で機材やスペースを共有して行事も又、検討して行く必要が有るのかも知れません。
いずれにしても三田社長の提案する化学肥料から有機肥料への転換は、全てのゴルフ場にとって避けては通れないテーマなのだと思われます。