富士国際と東富士はクラブを解散し在籍会員ゼロ状態へ

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ゴルフ事件過去帖_TACT-No1.jpg 2021年4月23日子会社の東日本開発株式会社を岐阜の三甲株式会社へ、譲渡するとして三菱地所株式会社が公表しました。この流れの中で、東日本開発が経営する富士国際ゴルフ倶楽部と東富士カントリークラブ、この2コース会員の処遇が見えて来ました。

 5月19日はゴルフ場現地、5月25日は東京にて2回の会員説明会が開催され、その後両クラブは解散されます。預託金会員制の2クラブですから、この預託金を預かっている東日本開発が現会員へ返還する事で、会員は存在しなくなります。債務ゼロの状態で東日本開発を三甲へ譲渡する事が、両者合意したM&Aの条件だったのだろうと思われます。

 ところで現会員が手にする預託金は、どの様な金額になるのでしょうか。例えば東富士では、低い額面ですと50万円ですが、一般的に85万円額面が多いと言われています。この様な額面の会員権を、どの様な金額で購入したのかは、会員それぞれ事情が異なると思われます。しかし名義書換料が此れまで100万円で有った事を考慮するならば、入会コスト以上の返金を受ける会員は、まれな様に推察されます。

 充分に使い切り満足度の高い会員もいるのでしょうが、2021年の今年に入会した会員は正に寝耳に水状態で、消化不良を起こしかねない状況かもしれません。この様な不幸な状態を作り出さない為にも、M&Aがテーブルに乗った時期早々に、当該2クラブは会員権の名義書換を停止にすべきだったのではないでしょうか。

 細かいオペレーションが不得意とは言え、知恵が無さ過ぎた様に思われます。足元が見えなかったと言えばそれまでですが、非常に残念な結果でした。