伊香保カントリークラブは7年かけ債務超過解消を目指す

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ゴルフ事件過去帖_TACT-No1.jpg 群馬県の伊香保カントリークラブを経営する株式会社伊香保カントリー倶楽部は、2021年3月31日に第63期有価証券報告書を公表しました。この中で2020年度は、約1億4,200万円の純損失を計上したとしております。

 この点を振り返り、2020年4月11日から同年5月31日迄、新型コロナの影響から営業自粛した事、更に同年9月から第三波の影響を受け来場者が減少した、この2点が赤字の大きな要因だったと同社では総括しています。更にさかのぼるならば同社の営業不振は、2020年度に限った事では無く2004年より継続しており、16年連続で赤字決算を強いられています。

 この結果、約2億9,000万円が債務超過になっており、この解消は7年後の第70期までに目指すとしています。16年連続での赤字と言うそこには、構造的な問題が内包されている様に思われると共に、決算書では「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在」している、と記述されています。

 実際ゴルフ場の収容能力は年間約6万人あるにも関わらず、2020年度は7,995人、2019年度は14,067人が来場したプレーヤーです。少ない来場者を増加させていく対策として、近在の伊香保温泉との協力を強化する事、更にはインターネット集客の充実を図るなどし、収益向上に努めるとしています。

 果たしてこの様な方策のみで、債務解消目標を達成し得る可能性が、あるものなのでしょうか。疑問符が頭から離れません。