公益社団法人日本プロゴルフ協会(以下PGA)は、2020年3月30日に開催された会員総会後の記者会見に於いて、現在行われているプロテスト(トーナメントプレーヤー資格認証試験)の在り方を、2022年を目途に大幅改定する事を明らかにしました。
その内容は、各種選抜テストからB級講習会受講者、最大120名を選出します。この後にB級講習会及び実技実習試験を経て、ティーチングプロB級の資格を取得する事になります。そしてこのB級資格者が、更にティーチングプロA級資格であったりトーナメントプレーヤー資格へ、ステップアップして行く事が出来るのです。
現行のプロテストは今年を加え、残り3年で終了する事になりますが、PGAではトーナメントプレーヤー資格(以下TP)制度を、上記の様何らかの形で残して行きたいとしております。この様な変化の背景には、1999年の日本ゴルフツアー機構誕生とも無縁では無く、TP資格がツアーで活躍する第一条件では、無くなってしまった点もあげられます。これを裏付ける様プロテスト受験者数は、2000年の2,307名をピークに、年々下降曲線を描いて来ておりました。
しかしその事によりPGAの存在意義が失われた訳では無く、在籍する約5,500名の多くは、レッスンなどを主体に活動しており、ゴルフ業界の黒子的存在として社会に定着しております。中でもTP資格者よりもティーチング資格者の方が、より社会から求められるケースが多くなっています。
この様な現実を直視した時、ゴルフの基礎知識やティーチング技術そしてプレー技術を備えた良質な人材を、社会へ幅広く輩出して行く事業、ある意味ゴルフ社会のインフラを整備して行く事にこそ、今後PGAが繁栄していける礎になるとの認識が、今回の大改革を後押ししている様に思われます。
今後大きく変貌していくPGAですが、常に変化して行く社会の中で自らを適応させて行き、永続性を持たせた組織体へ改革していく姿でも有ります。