栃木県の日光カンツリー倶楽部(以下日光CC)では、2020年4月1日より受け付ける新規入会者に対し、『表明保証書』を求める事になりました。聞き慣れない用語ですが、それはどの様なものでしょうか。
この用語について法律用語例をひも解き引用するならば、「一定の時点における契約当事者に関する事実、契約の目的物の内容等に関する事実について、当該事実が真実かつ正確である旨契約当事者が表明し、相手方に対して保証するもの」とあります。
大変厳しい内容で有る事を理解出来ると思いますが、同様に同倶楽部がこの書面で設けている文言も、下記の如く厳しいものに成っております。「私は、下記の事項を表明し、保証します。なお、表明保証した内容に虚偽があることが判明した場合、入会を拒絶され、もしくは入会承認を取り消されても異議有りません。」
さらに付け加え入会後に虚偽が発覚した場合は、除名されても異議無しとの文言が明記されております。これ程厳重な規定を設け、対象にしている内容は、「反社」に関するウソです。具体的には、1.暴力団員 2.暴力団関係企業 3.総会屋 4.政治活動・社会運動標ぼうゴロ 5.特殊知能暴力集団 6.これらに準じる者であるにも関わらず、ウソをついて入会申請してはいけないとしているのです。
日光CCと言えば言わずと知れた名門倶楽部です。会員権価格は安価に成ったとは言え、会員は社会的地位や見識の高い方々で構成されており、ゴルフ場自体も素材を重視した名匠・井上誠一氏設計であり、多くのゴルファーが認める名コースです。
この様な倶楽部が今更ながら「反社」お断りと言われても、この文言を受け取る側からすれば、戸惑いばかりを感じてしまいます。「反社」など居るはずもないと想像していたものの、実際にはその様な事件があったが為に、敢えてこの様な「表明保証書」が必要とされているのでは無いか、と考えてしまうのです。
倶楽部によれば時流に合わせた措置との事ですが、入会コストが安価に成れば成ったで入会間口が広がる訳ですから、事前に自己防衛策を取っておく事は、何よりも重要なのだと言えます。一度その様な人物が入会したならば、同類が同類を呼ぶ訳ですから、倶楽部の雰囲気は荒れますよね。怖いですね。