千葉県の麻倉ゴルフ倶楽部では2018年夏より、従業員用の保育所をクラブハウス隣接地にて運営しており、今年の夏で約1年が経過しました。この施設は主にキャディさん対策で、設けられたものです。女性キャディさんが、結婚・出産を機に離職してしまう現状を、何とか変えて行きたいとの倶楽部側思いを、保育所と言う形にしたものです。
現在3名の幼児を預かっており、3名の保育士が交代で看る体制との事です。幼児を抱えたキャディさんは、祝日を除く月曜日から土曜日までは認可保育園へ、それ以外の日を勤務先である同ゴルフ場の保育所へ預ける事で、これまで通りの勤務が可能になったとしております。
近年キャディ職の重要性が再認識されて来ており、積極的に採用する動きが、多くのゴルフ場でみて取れます。とは言えその人材確保がままならないのも現状であり、一部では外国人材へ対象が向けられて来ております。
この様な中に於いて同ゴルフ場の保育所設置は、単に従業員の職場環境改善と言う側面のみならず、現在多くのゴルフ場が抱えているキャディ対策へ、一石を投じるものと成っています。では何故この様な施設が、各ゴルフ場で増えて行かないのでしょうか。
やはり大きな問題は費用です。通常認可保育園に対しては国や地方自治体などからの「交付金」が出るものの、認可外保育所に対してはそれが有りません。国は児童福祉法や食品衛生法、更には労働基準法など様々な法律を遵守させる事で、認可外保育所を指導監督して行く方向であり、決してそれを排除するものでは有りません。
とは言え「交付金」の無いこの事業を維持して行く事は、大変な問題でも有ります。認可外保育所は従業員以外の幼児を預かる事は出来ませんから、単純に経営面だけを見るならば、事業主負担が増える事に成ります。大きな負担にも耐え、クオリティの高いキャディさんを待機させている麻倉ゴルフ倶楽部の挑戦は、会員満足度を高める為の努力とも取れ、高い評価にあたいするものと言えます。
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