埼玉県の日本カントリークラブでは、昨年来積極的な設備投資を行って来ております。これはゴルフ場施設の経年劣化に対するものもあれば、近年大きくゴルフ場を取り巻く自然環境が、変わって来ている事に対するものなどです。
当該クラブは会員制ゴルフ場であり、会員と会員が同伴する或いは紹介されたゲストを主体に、プレーヤーは構成されております。それらのプレーヤーの利便性を考慮した場合、カートナビの導入は必須でした。更にその高い機能は、プレーヤーとマスター室の連絡網としても、重要な役割を果たしております。
このカートナビ(マーシャルナビ)を2018年9月に、51台導入しております。
このカートナビ導入に合わせ、カート道路の補修を全面的に行いました。カートはバッテリー駆動のものですが、電磁誘導式を採用しております。これはプレーヤーの安全性を最大限に考慮し、以前より導入しているシステムです。
カート道路の整備工事は2018年10月より開始され、今年1月に完成しております。4ヶ月ほどの期間を要したこの工事は、夜間に行われたのですが、「プレーヤーへ迷惑をかけられない」と言う基本的な考え方から、工事業者の理解のもと行われました。
傷んだカート道路の補修は、これまで適時行って来てはおりましたが、この度の全面改修によりプレーヤーは、より快適にカート道路を移動出来る様になりました。
同クラブは2グリーンを採用しており、芝種はCY2とペンクロスです。ペンクロスは従来から採用しているベントの芝種ですが、CY2は同様にベントでは有りますが第四世代の芝種と言われ、酷暑対策の一環で導入しております。
とは言えやはりベント種は基本的に寒地用で有り、その芝種を真夏でも使用する事は、コース管理上大変な手間暇がかかります。送風機は従来一台のみを導入しておりましたが、好結果を得られている事から、この度8台を新規に導入し合計9台に成りました。
この送風機の活躍により、地表温度を下げるばかりでは無く、グリーン上の滞留した空気の流れを作り出す事で、グリーンのクオリティを維持する事に一役買っています。
この様な設備投資を怠ると時代遅れのゴルフ場に成ってしまいますが、同ゴルフ場は上記改修を行う事で、少しづつそして確実に変化を遂げております。それもこれも会員やゲストプレーヤーの満足度向上の為に行っている、と物静かな口調ながら理論家の細野支配人から伺う事が出来ました。
取材終了後に支配人はフロントの床面を指し、このジュウタンも代えたのですよ、と教えてくれました。上記の様な一連の設備投資には、それなりの資金負担がかかった事と思いますが、支配人は笑顔で「社外秘と言う事にしておきましょう」と、軽くいなされてしまいました。