府中カントリークラブの偏った需給バランス

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府中CC_tact.jpgのサムネイル画像 府中カントリークラブに於けるゴルフ会員権の需給バランスは、年間を通じてみた場合、偏った構造をしています。これは一重に年会費の徴収システムに、起因していると言わざるを得ません。

 同クラブの年会費額は、年間8万円プラス消費税です。同クラブ会員が自らの会員権を売却する場合、この年会費を完納状態にする必要が有ります。でなければ当該会員権を取得した入会希望者へ、名義書換が出来ないからです。

 大半のクラブでこの様にしている事から、此処までは同クラブが特殊では有りません。ところがこの完納にした年会費を、期の途中で名義書換をする場合、入会希望者との間で按分清算出来ないのが、同クラブの特色になっています。

 期の始まりである1月に売却しても、1年分の年会費を負担する必要が有り、更に翌期を迎えようとしている12月で有っても同様です。であるならば1月に売買を成約させるよりも、秋頃まで相場動向を見極めたいと、売却を予定している誰しもが考えるのは不思議ではありません。

 1月以降3月下旬までは買い多く、売却案件の少ない状況が続きます。夏を越した頃より売り多く、買いが少なくなる傾向にあります。毎年必ずこの様なパターンになる訳では有りませんが、この様になり易い要素を多分に持ち合わせているのが、同クラブの相場動向と言えます。

 年会費の徴収システムを改定しない限りこの傾向は、同クラブの会員権相場につきまとう事になります。同クラブのゴルフ会員権相場動向は、この様な構造的要素を内包していると、売却を予定している会員にとっても、また入会希望者にとっても理解しておく必要が有ると言えます。