2019年5月15日公益社団法人日本プロゴルフ協会(以下PGA)より、訃報が飛び込んで来ました。それは名プレーヤーであり2012年に『日本ゴルフ殿堂』入りした小針春芳(こばり はるよし)氏が、2019年4月19日介護施設に於いて老衰の為お亡くなりになられたとの事。
小針氏は1921年4月生まれでしたから、間もなく98歳の誕生日を迎えようとしていたところです。享年97歳でした。喪主はご長男の小針良一氏が務め、葬儀は既に家族葬にて執り行われております。
簡単な戦歴は、下記の通りです。
・1955年 関東プロ優勝
・1957年 日本オープン優勝
・1957年 関東プロ優勝
・1959年 関東オープン優勝
・1960年 日本オープン優勝
・1961年 関東オープン優勝
氏の簡単なプロフィールは下記の通りですが、下記カッコ内の内容はPGAの紹介文を抜粋させて頂きました。『栃木県那須塩原市の農家に生まれ、高等小学校卒業後に那須ゴルフクラブに就職。キャディーをしながらゴルフの腕を磨き、40年、19歳のときに関東プロ招待競技で研修生でありながら、浅見緑蔵とのプレーオフへ。敗れはしたが高い評価を受けてプロに認定された。』
戦争体験を持ち合わせ、復員後も10年ほどクラブを握る事は無く、氏は農業をしていたと言う。人が人を殺しあうと言う戦争に身を置き、人知れぬ体験をくぐり抜けて来たのではないでしょうか。戦争が終了した1945年以降に生まれた人が大半を占める現代日本では、なかなか想像し得ぬ事ばかりなのだと思われます。
初優勝は1955年の関東プロで、中村寅吉選手を破ってのものでした。その後様々な活躍をし「那須の小天狗」と言われた愛称は、那須に小針居りと言う存在感を示すものであり、プロの間で後世まで語りつくされた結果なのだと思われます。合掌。