沈痛な表情で語る青木会長
片山晋呉プロによる『不適切対応』に対するJGTOの処分は、30万円の制裁金と厳重注意と言う事になりましたが、片山プロ自身は当面トーナメント出場を自粛するとしました。片山プロはこれまでのプロ生活に於けるプロアマ大会を振り返り、アマチュアとの接し方などを誰に教わったと言う事も無く、見よう見真似で覚え今日に至り、今まで通りの事をこの度のプロアマ戦でも行ったと語りました。
JGTOはこの度の件を総括する中、<ツアープレーヤーがプロアマ大会に於けるアマチュアへの接し方など自らの指導力不足があった>としました。今後は指導及び研修を徹底し、規則の改定も含めて厳罰化する事も、検討する必要が有るとしたのです。
この様な動きに対しJGTO副会長であり選手会長の石川遼氏は、<規則でがんじがらめにされると、選手個々の個性が失われ、逆に委縮してしまうのでは無いか>と懸念する声も上げたのです。
今年JGTOは青木・石川体制へ移行し、トーナメントのホスピタリーを重視する方向性を打ち出しました。そしてその成果も見え始めた現在ですが、今後プロアマ大会に於ける選手の在り方を、どの様に指導して行くのでしょうか。普段無口なプロに対し<お笑い芸人の様にネタの一つも披露しなさい>、とでも言うのでしょうか。
当日出席した野村JGTO理事は、<プロアマ大会は接待では無い>趣旨の発言をされたのですが、これは現実を軽視した発言であり、接待の何処がいけないのでしょうか。トーナメントを主催する企業がプロアマ大会出席者を人選し、普段接する事の無いプロと一日楽しくラウンドしてもらう、この事が何よりもプロアマの目的なのでは無いでしょうか。
この度の事件は、片山プロの社会人としての節度の無さ、コミュニケーション不足が大きな要因であり、それを指導してこなかったJGTOにも相応の責任があると言わざるを得ません。技術偏重が招いた結果だとも言えますが、これを機会に人間性豊かなプロゴルファーが多く育つ事、これが何よりも求められている様に思われます。
なお片山プロより直接謝罪を受けたA氏は、片山プロに対し一日も早いトーナメントへの復帰を願っている、と発言されている様です。