千葉県の中山カントリークラブでは、2018年1月より同年12月までの1年間に限り、入会手続き時に書替預託金50万円を新規入会者より徴収しない事になりました。書替預託金とは会員が在籍中クラブへ預けておくもので、退会時には市中で流通している会員権とは別に、クラブより返還されるものです。
これは11月開催の同クラブ理事会に於ける決議事項との事です。通常の入会手続き時に名義書替料税別100万円と書替預託金50万円の合計金額、現在であるならば158万円を入会者はクラブへ支払う事になりますが、来年からは108万円のみで済むのです。
入会者のコストが三分の一程軽減される事は素直に喜べる話ですが、ではこの措置が会員権相場へどの様に反映されて行くのでしょうか。単純に軽減されたコストの50万円分が、会員権相場の上昇分として上乗せされるとは、これまでこの様な軽減策を取ったクラブに於ける過去の成り行きを見るならば、考えづらいと思われます。
しかしながら買い希望件数は、かつてに増して多くなって行くであろう事は単純に予測し得るし、実際その様な動きになっています。この事は退会希望者にとっても朗報であり、スムースに会員権を売却出来る下地が整ったとも言えます。中山カントリークラブ会員権の流通が、飛躍的に促進されて行く事になります。
会員権の流通が促進されて行く事は、年間の収益が上がって行く事でもあり、それはゴルフ場の維持と繁栄に大きくつながって行く事でもあります。今回書替預託金の徴収停止を1年間限定とした点は、クラブへの功罪がどの様なものであるのか、それをクラブが検証する期間の様にも思われます。1年後にどの様な結果が得られ、そしてそれを基にどの様な次なる方針を打ち出して来るのか、クラブの動向が大変注目されます。
なおクラブでは書替預託金を徴収しない来年1年間、この期間に於ける退会者でかつて入会時に書替預託金を保有している会員へは、当然ながら返金するとしております。