PGA of America(全米プロゴルフ協会)とPGA TOURは2017年8月8日に共同で、『全米プロゴルフ選手権』(以下全米プロ)の開催日程が、2019年より変更になる事を明らかにしました。同協会CEOのピート ベバクア氏は、日程変更の件に付いて2013年より検討しており、変更に至った大きな要因はオリンピック開催日程が大きい、との主旨発言をしております。
昨年112年ぶりにゴルフ競技が、オリンピックで取り入れられ開催されたのは8月でした。この事から全米プロは異例とも言える7月開催となったのですが、同試合の歴史を振り返った場合、1969年より毎年8月に開催されており、メジャートーナメントの最終戦と位置付けられて来たのです。
日程変更の件は当初PGA TOUR側からの提案だったとベバクア氏は述べておりますが、PGA TOUR委員のジェイ モナハン氏は「我々は2019年に始まるプロゴルフのカレンダーを大幅に向上させる、この2つの重要な変更を発表する事に興奮している」とコメントしております。
また準メジャーと言われるThe players Championship(ザ プレーヤーズ選手権)は、1977年から2006年まで毎年3月に開催されて来ており、その後2007年より5月開催として今日に至っておりますが、当該トーナメントの日程も変更となり2019年より3月開催となります。この様な結果として、開催日程は下記の通りとなります。
2019年3月 | ザ プレーヤーズ選手権 |
2019年4月 | マスターズ トーナメント |
2019年5月 | 全米プロゴルフ選手権 |
2019年6月 | 全米オープン |
2019年7月 | 全英オープン |
2019年8月 | フェディックスカップ プレーオフ |
4年に一度開催されるオリンピックの開催時期の関係から、玉突きの如く日程変更に至った全米プロとザ プレーヤーズ選手権ですが、一説には9月上旬から始まる絶大な人気を誇る、全米フットボールリーグの影響も大きいのではと言われております。いずれにしても常にスポーツの市場動向をにらみ、機動的に対応しているアメリカゴルフ関係者の姿勢は、見習うべきものが多い様に思われます。