埼玉県の狭山ゴルフ・クラブでは、2015年12月の理事会に於いて、新規入会者がクラブへ支払う会員権の名義書換料と、入会保証金の内容を改定致しました。この結果、正会員が総額約200万円、平日会員が総額約130万円、減額される事に成ったのですが、この事が会員権相場にどの様に反映されたのでしょうか?
約5ヶ月が経過した今日、料金改定の動向を記すには適切な時期で有ると判断し、ここでは正会員のみに絞ってみて行きたいと思います。過去の動向としては2015年の1年間、そして改定から2016年4月までを見る事により、変動を確認出来るものと思います。
2015年1月から7月まで、買い件数は7ヶ月間を通じて少ないものの、それでも100万円以上の注文が入っており、値崩れを防いでおりました。しかしながら8月からは、買い一番手の注文が100万円を切る様に成り、更に売り希望案件の多さから、買い手が売り手の希望金額に合わせて購入する意思の無い事が、如実に反映された相場と成っておりました。
まさしくジリ貧状態でした。
この状況が一変したのは、何と言っても2015年12月13日の理事会以降でした。2016年1月初旬より売り買いの件数が、逆転してしまったのです。1月より4月までの間、売りは数件のみで、買いは時に10数件を数え、旺盛な需要を見て取る事が出来ました。減額が相場に与えた影響であると、端的に読み取る事が出来ます。
名義書換料及び入会保証金の合計金額が、約200万円減額に成った事により、その減額分が会員権相場上昇へはね返ったかと言えば、必ずしもそうとは言えませんでした。単純に売り買いの中値で見れば、昨年のボトム時が約100万円、2016年3月の活況時に約200万円と言う内容を見て取れます。
残念ながら上記数字は、実際の取引実績では無い点に、留意して頂きたいと思いますが、負担金減額効果を考察する上では、充分に資料と成りえる事を、ご理解頂きたいと思います。単純に比較するならば、約100万円相場がはね上がった事に成ります。この事から入会者によるクラブへの支払い金減額措置は、会員権相場に大きな影響を与え、そして相場上昇への役割を果たした、と結論付けられるのではないでしょうか。