近年ゴルフ人口の減少が叫ばれて久しいのですが、その実態はなかなか明確にされてはおらず、イメージのみが先行している様に思われて成りません。空想からは何も解決の道筋を見出す事は出来ませんので、今回は一般社団法人日本ゴルフ場経営者協会(以下NGK)が提供している資料と、「社会生活基本調査」を基に、科学へと若干進めていければと考えます。
☆ ゴルフ場利用者数推移
総来場者数 前年対比 内非課税者 前年対比
- 1998年 96,031,932人 95.50%
- 2003年 88,376,409人 100.0% 4,107,821人
- 2004年 85,307,089人 96.50% 5,246,180人 127.7%
- 2005年 86,045,943人 100.9% 6,096,992人 116.2%
- 2006年 88,234,872人 102.5% 7,206,563人 118.2%
- 2007年 89,020,410人 100.9% 8,112,264人 112.6%
- 2008年 90,786,488人 102.0% 9,028,967人 111.3%
- 2009年 91,642,051人 101.0% 10,001,385人 110.8%
- 2010年 88,061,484人 96.10% 10,483,251人 104.8%
- 2011年 84,327,385人 95.80% 11,305,797人 107.8%
- 2012年 86,744,663人 102.9% 12,775,741人 113.0%
- 2013年 86,746,127人 100.0% 13,857,072人 108.5%
この様に見てくると2004年から10年間に渡り、ゴルフ場への総来場者数は極端な増減は無いものの、その中に占める非課税者数が、一貫して伸びている事を確認出来るものと思います。2003年と比較した場合、その人口は3倍にも増加しております。非課税者とは4項目のカテゴリーが有るのですが、ここでは主に70歳以上の高齢者として捉える事が、妥当なのでは無いかと思われます。
☆ <年齢別、スポーツ種類別行動者数>(単位:千人)2011年社会生活基本調査
年齢 | 野球 | サッカー | 水泳 | ゴルフ |
10_14 | 1,460 | 1,503 | 2,591 | 208 |
15_19 | 991 | 1,000 | 880 | 151 |
20_24 | 927 | 898 | 756 | 359 |
25_29 | 707 | 825 | 803 | 650 |
30_34 | 762 | 678 | 958 | 771 |
35_39 | 904 | 603 | 1,434 | 897 |
40_44 | 851 | 413 | 1,304 | 938 |
45_49 | 518 | 196 | 730 | 779 |
50_54 | 278 | 109 | 511 | 889 |
55_59 | 202 | 75 | 436 | 880 |
60_64 | 237 | 41 | 621 | 1,106 |
65_69 | 139 | 13 | 434 | 730 |
70_74 | 77 | 15 | 434 | 730 |
運動量や身体的負荷の大きいスポーツは、10歳代に多く取り組まれるものの、20歳を過ぎてからは徐々に減少して行き、逆に負荷が軽度に感じられるゴルフは、20代後半から徐々に増える傾向である事が解かります。上記資料から読み取れる事は、60歳からのいわゆるシニア層が、プレー人口の底上げを担っている事を理解出来ます。
であるならば、ゴルフ場はこのシニア層が快適に過ごせる施設で有るとかシステムを、何よりも求められていると言え、この巧拙が成功の鍵と成るのだと思われます。又20歳代の社会人に対して、如何にゴルフを取り入れてもらえるのか、この機会を創出していく事が大切で有ると言えのでは無いでしょうか。