2016年リオ五輪でゴルフが競技種目と成った事は、既に周知の事実であり、ゴルフ業界では一般常識と成っています。この内容にふれる度に良く出て来るキーワードは、(ふたたび)とか(復活)と言うものです。この辺の内容に付いては、知られている様で知らない方が多い様に思われます。
2015年6月17日に日本経済新聞出版社から発行された大塚和徳氏の「コースが語る世界のゴルフ史」では、第4遍(複雑で難しい関係が続いてきたオリンピックとゴルフ)で詳しく述べられています。そこでその内容を要約してみると、下記の様に成り、オリンピックに於けるゴルフ競技が良く理解出来ます。
- 1896年第1回大会では、ギリシャのアテネにゴルフコースが無かった事から、ゴルフは競技種目から外れた。
- 1900年第2回パリ大会では、ポンピーニュの森に有ったコースで行われ、男子部門は2ラウンドのストロークプレーで12人が参加。米国のチャールズ・サンズが82、85のスコアで優勝。女子部門は9ホールプレーで、マーガレット・アボットが47で優勝。
- 1904年第3回セント・ルイス大会では、米国人74人とカナダ人3名が参加。個人戦はマッチプレーで、カナダ人ジョージ・ライアンが優勝。
- 1908年第4回ロンドン大会。R&A規則委員長ジョン・ローより、(ゴルフはオリンピックに向かない競技)として、英国が不参加と成りゴルフは開催されなかった。
結局過去ゴルフ競技が開催されたのは2回のみで有り、その1900年、1904年大会の内容を見れば、未成熟で有った事が良く理解出来ます。
2016年リオ大会に於けるゴルフ競技は、実質的に初めて開催されるもの、と言えるのではないでしょうか。大塚氏も文中で、その様に述べられております。では来年のリオ大会から競技種目と成ったゴルフですが、選手選考方法、或いは国別対抗戦が有るのか否か、など詳しく知らされていない様に思われます。