浜名湖カントリークラブは性別変更を理由に入会申請拒否

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 静岡県湖西市にある株主会員制の名門クラブ・浜名湖カントリークラブでは、入会申請をした女性に対し性別変更を理由に入会を拒否致しました。これに対して入会拒否された会社経営の女性は、ゴルフ場に対して約786万円の損害賠償を求めて、静岡地裁浜松支部へ訴訟を起こしたのです。

 その第一回口頭弁論が2012年11月20日に行われ、ゴルフ場側は請求棄却を求めたのです。女性は2000年に性同一性障害と診断されて、2010年末に法的手続きを経て、戸籍上の性を男性から女性へ変更致しました。

 当該名門クラブには女性の入会を拒否する規定が有りませんので、本人はクラブの正会員権壱口に相当する弍株券を、市中の会員権業者より215万円にて取得し、入会条件である紹介者を整えて入会申請したのです。女性は入会面接の打ち合わせの為、クラブ担当者へ連絡を取ったところ、性別変更を理由に入会拒否と言う内容を伝えられ、理事会審査を経て正式に入会拒否となったのです。

 女性は戸籍上の性別変更を可能とする(性同一性障害者性別特例法_2003年7月に成立)にのっとり、(性別の変更を理由に不平等な取り扱いを受けては成らない)として、この度の訴えを起こしたのです。クラブでは5人の理事による合議制にて、入会の可否を決定しておりますが、この度の事案は前例が無く、入会を認めた場合(更衣室を利用する他の女性会員から、苦情が出るのでは無いか?)として、理事会は入会拒否に至ったとしております。

 この度の事件は、女性の入会に当り不平等な取り扱いがあったか否かと言う問題と共に、必然的に会員制クラブの在り方をも問う事となり、多くの問題を投げかけております。ゴルフ場の会員制クラブは同好の士の集まりであり、クラブが純化すればする程、それは閉鎖的であり差別的であると言えます。

 事件に付いてその結論が出るまでには、未だ時間がかかるものと思われます。