一季出版(株)が発行するゴルフ特信第5793号は、バブル経済の崩壊から今日まで、つまり1991年から2015年3月までに法的整理をしたゴルフ場経営会社と、そのゴルフコース数を明らかにしております。 民事再生法、和議、会社更生法、特別清算、破産などの法的整理をした企業は743件、そしてその傘下に在ったゴルフコース数は922にのぼるとしております。
一般社団法人日本ゴルフ場経営者協会は、利用税を納めているゴルフ場数を、2013年時点で2,385コースとしており、この数を基準にするならば約4割にのぼるコースが、法的整理をした事に成ります。法的整理を促した主な要因は、まず会員の預託金償還問題で有り、次に売り上げ減少問題としております。
振り返るならば2001年57件、2002年98件、2003年80件、2004年82件、2005年71件、2006年52件、2007年41件を数え、この7年間がピークだったと言えます。
そして近年沈静化しつつあった倒産劇も、2015年今年に入り3ヶ月間で9件を数える様相です。単純にお金が無いから倒産する訳ですが、しかしながら法的整理をする事は一大事業であり、その為の資金が枯渇していたのでは、したくても出来ないのが現実です。
潜在的予備軍が表面化してきた訳ですが、出来なかったものが出来る様に成って来た、とも言えるのではないでしょうか。若干勢いを増したかに見える倒産劇は、見かたによっては経済の好循環過程に入りつつある事を、示唆している様にも思えます。