一般社団法人日本ゴルフ場経営者協会(NGK)は2022年4月30日発行の「NGKだより」にて、(「ウェブサイト集客」の問題点と今後の対応)と題した課題を提起しています。
此れは昨年2021年にゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)より、同社の集客サイト利用の各ゴルフ場へ、料金改定の連絡があったのが事の始まりでした。実質値上げと捉えたNGK加盟或いは非加盟の各ゴルフ場が、駆け込み寺如くNGKへ相談し、GDOへの交渉を依頼したのです。
交渉は紆余曲折を経て、結果はゴルフ場サイドの意見が通る事無く、GDO方針が貫かれたものに成っています。GDOサイドからすれば、<納得出来なければ利用しなくて結構>と言うスタンスでしょうから、集客サイトを利用しなければ立ち行かないゴルフ場の分が悪いと言えます。
これら一連の騒動を総括しNGKは、<ウェブ集客への依存を抑制すべき>としています。パブリックのゴルフ場で有ればともかく、会員制ゴルフ場が集客を第三者へ、それも誰もが閲覧出来るWebサイト業者へ依頼する事自体が、泥沼へ足を踏み入れる第1歩だったのでは無いでしょうか。
会員制ゴルフ場であるならば現会員を大切にする事が、クラブ運営の一丁目一番地だと言えますが、その手法は様々で有り、其処に各ゴルフ場の創意工夫が求められるのです。自助努力無く第三者への集客依頼と言う手法に対し、警告を鳴らした今回のNGK提起は、もう一度各ゴルフ場が足元を見直す良い機会になったと思われます。
原点回帰へ舵を切りだした各ゴルフ場の<キズキ>は、いま燎原の炎の様に静かに広がりつつあります。