公益財団法人日本ゴルフ協会(以下JGA)は2015年10月26日に、一般社団法人日本ゴルフツアー機構(以下JGTO)メンバーの岩田寛選手へ、JGA主催競技への2年間出場停止とした処分を科した事を、2015年11月17日の(2016年度ナショナルオープン予選会の概要発表)記者会見時に、明らかに致しました。
これは同選手が、2016年日本オープンをキャンセルした為です。この件を考える上で、この結果に至った経緯を、少し見ておく必要が有ります。
- 2015年8月上旬に岩田選手は、日本オープンゴルフ選手権へエントリー。
- 岩田選手は9月10日からの米国ウェブドットコムツアー4試合に出場。
- 9月18日日本オープンゴルフ選手権のエントリー締め切り。
- 10月4日ウェブドットコムツアー4試合が終了し、岩田選手は米ツアー出場権獲得。
- その後岩田選手は、日本オープン出場をキャンセルする為に、JGAへ手紙を添えて連絡。
- 岩田選手は10月15日より開催のUSPGAツアー「フライズドットコムオープン」へ参戦。
- 10月15日より日本オープン開催。
この度の岩田選手に関する問題が大きくなり、JGAサイドは初めて公の場でコメントしたのですが、(岩田選手には9月18日の締め切り以前に相談して欲しかった)としております。また(事情は理解出来るが、前例にしたくない)とも語っております。
この度の事件に関しては、選手サイド、JGAサイド等から様々な意見が出ております。それらを読むとどのコメントにも一理有る様に思える半面、どれも全面的な解決に至るものでも無い様に思えます。日本選手が米国PGAツアーで活躍する事が、結果的には日本に於けるゴルフの繁栄につながってくる事と思いますので、この度の様な事件に至らないシステム構築が、今まさに求められていると言えるのでは無いでしょうか。
岩田選手問題は、ある意味世界と身近になった日本ゴルフ界を、象徴する事件と言えます。岩田選手はこの度の処分に対して(従うしかない)としておりますが、是非米国ツアーで活躍して頂き、この度の様な処分がナンセンスだった事を、証明して頂きたいものだと思います。