< 写真提供:阿久津議員事務所_質疑中の阿久津幸彦衆議院議員 >
2020年2月25日今国会の予算委員会第7分科会に於いて、立憲民主党衆議院議員である阿久津幸彦氏が、ゴルフスタジアム(以下GS)事件を取り上げました。約一年前の2月27日にも阿久津議員は、この問題を取り上げております。
阿久津議員による「クレジット・リース会社へ指導及び監督を強化せよ」と言う昨年の発言に対し、この1年間どの様な進展があったのかを経産省へ質すも、同省の回答は昨年と同様のものであり、現状をある意味容認しているとも取れるものに終始していました。唯一変化したと言えば、クレジット協会の旧役員構成が一掃された程度です。
この様な経産省の姿勢に対し「甘いのでは無いか」と指摘すると共に返す刀で同議員は、クレジット・リース会社の支配的地位を占めている銀行、その監督官庁である金融庁へ矛先を向けたのです。
2016年6月ジャックスとGSの関係が薄くなったと見るや否や、今度はオリコがすかさずGSとの関係を強化し被害者達へ営業攻勢を強める、これはクレジット業界が被害者達へ寄ってたかって食い物にしようとしている姿で有り、「オレオレ詐欺」の亜種とも言えるものだと同議員は糾弾したのです。
この様な指摘に対し金融庁の伊藤総合政策局審議官は、「銀行の経営に重要な影響を及ぼすと見られる事案に対しては、監督して行くと共に立ち入り検査を行う」としたのです。この発言を見逃すはずもない同議員が、畳み込む様に再度確認すると、同審議官はきっぱり「間違いありません」と断言したのです。
此れ迄金融庁はGS事件に関し、この様な明確な姿勢を打ち出した事が有りませんでしたので、阿久津議員による質問は重要な金融庁の言質を引き出したと言えます。別の見方をするならば、金融庁も方針転換せざるを得ない、閉塞感が蔓延した金融業界なのです。
これを裏付けるかのような現象が、いま粛々と水面下で進展しています。それは「かぼちゃの馬車」事件です。悪の主役となった感の有るスルガ銀行ですが、ローン契約者に対し減免する方向で検討中と、WEBメディアで報じられております。
この様な方針を同銀行が、金融庁を無視し一方的に決定出来るはずも無い事から、金融庁自体のスタンスに若干変化が表れてきたものと思われます。この変化が今後どの様に、GS事件へ波及していくのか、注目されます。