茨城県の大洗ゴルフ倶楽部では2020年1月に開催された理事会にて、会員権の名義書換料及び年会費を4月より値上げするとして決議しました。これは当該倶楽部に於ける施設の老朽化対策や、気候変動の激しい外部環境などを考慮した場合、将来に向けた資金ストックは必要不可欠になっているとして、いわゆるリスク管理面からまとまったものです。
又経営会社である株式会社水戸カンツリー倶楽部としては、66期及び67期と2期続けての赤字となった経緯から、この様な体質を脱却する為にも、諸費用の値上げはやむを得ないと判断されたものです。そしてこの値上げを会員へ依頼する事になる訳ですが、此処には会員制倶楽部としての質を維持したい、と言う願いが込められております。
ビジターの来場者を増加させる事で、黒字へ転換させようとする営業促進策を取らない点に、いわゆる名門倶楽部としてのプライドを垣間見る事が出来ます。この様な中、値上げ幅に付いては、名門と言われる他クラブを参考にし、整合性を取れる様配慮したとの事です。
今回値上げされる会員権の名義書換料は、下記の通りです。
名義書換内容 | 改定前(税込) | 改定後(税込) |
個人正会員第三者譲渡 | 1,100,000円 | 1,650,000円 |
相続継承手続き | 550,000円 | 825,000円 |
法人内登録者変更手続き | 550,000円 | 770,000円 |
年会費の改定に付いては、下記の通りです。
会員種別 | 改定前(税込) | 改定後(税込) |
一般会員 | 55,000円 | 88,000円 |
地方会員 | 27,500円 | 44,000円 |
家族会員 | 55,000円 | 88,000円 |
なお昨年の台風被害では、場内の樹木が30本ほど倒壊しました。倒木本数そのものは他クラブに比べ少なかったものの、小枝の散乱が酷く、2トンダンプで300台ほどの量を片付けたとの事です。この作業に延べ250人ほどが動員され、当該ゴルフ場は1週間以上のクローズを余儀なくされました。
今年またこの様な台風被害が無いとは、何人も断言する事は出来ず、気象変動は多くのゴルフ場を苦しめています。