東京都の府中カントリークラブでは会員死亡による相続が発生した場合、その会員権を第三者へ譲渡する事無く、法定相続人が継承し入会するケースが、相続案件全体の三割ほど有るのでは無いかと見られています。
この入会手続きにかかる費用、つまりクラブへ納入する金額は、正会員の場合約300万円です。名義書換料が100万円と消費税、更に入会預託金200万円と言うのが、この費用の内訳に成ります。通常の第三者譲渡で入会する方は、約500万円を納める必要がありますから、約200万円安い事に成ります。
費用面での優遇は上記の通りですが、入会条件や手続き面では、それ程の優遇は有りません。唯一年齢条件を通常35歳以上としているところ25歳以上として、10歳のハードルを下げている点が特徴と言えます。その他は全く変わらず、特に推薦保証人1名の要件は、継承者にとっても悩ましい問題になっています。
親の知己とも言える人物が既に鬼籍に入られており、頼るあて無く致し方なく売却せざるを得ないケースも有る様です。
この様な相続継承に於ける条件や手続きなどを見るならば、当該クラブへの入会は親子と言えども人格的には全く別次元の話であり、当該クラブ会員権を資産として親族へ継承させると言う視点が、強く認識されていないシステムになっているのだと思われます。
なお平日会員権の相続継承に於ける名義書換料は、2019年8月時点で80万円とプラス消費税、入会預託金は200万円ですので、約280万円が必要となります。通常の入会手続きでは約440万円必要になりますので、160万円ほど安く済みます。