一般社団法人日本ゴルフツアー機構(以下JGTO)は2018年12月20日都内会場にて、2019年シーズンのツアー及びAbema TVツアーの日程を発表しました。この会見には青木会長をはじめとしたJGTOの担当責任者、そして今年賞金王に輝いた今平周吾選手が、選手代表として出席しました。
災害の為中止になった「ANAオープン」を含めるとツアーは今年25試合でしたが、来年は1試合減の24試合に成ります。来年無くなる試合は「レオパレス21ミャンマーオープン」と「ISPSハンダマッチプレー選手権」で、新たに開催される試合は「ZOZO CHAMPIONSHIP」です。この試合は PGA TOUR との共催に成りますが、日本ツアーを主戦場に戦う18選手が参戦出来る可能性が有り、獲得した賞金の50%は日本ツアーの賞金ランキングへ加算されます。
24試合に於ける賞金総額は、21年ぶりに40億円越えと称える声も一部にありますが、これはZOZOの約11億円が大きく寄与しているからであり、試合数が減少している現実を見るならば、手放しで喜べる話ではありません。試合数増加はJGTOの悲願でもあり、常にその策を検討しているとの事ですが、今後は更に海外へ目を向けて行く必要が有るとし、とりわけアジアンツアーとの共催は可能性の高い現実的課題だとしております。
Abema TVツアーは「ISPS HANDA 燃える闘魂!!チャレンジカップ」が来年無くなり、新たに3試合が設けられます。新設されるのは「TIチャレンジ in 東条の森」と「ディライトワークスASPチャレンジ」更に「TOSHIN CHALLENGE IN 名神八日市CC」です。今年は12試合でしたが来年は14試合と成り、全ての試合が3日間大会となり賞金総額も全て1,500万円になります。
それぞれのツアーに於ける試合数増加と言う命題とは別に、JGTOは来年の課題としてコミュニケーション力を高める必要が有るとしました。その対象は選手でありスポンサーでありメディアであるとの事ですが、さっそく手始めに選手へは登録されているメールアドレスへ、JGTOがお知らせを一斉送信したとの事です。コミュニケーション力アップは今年起こった事件への大いなる反省のみならず、組織運営上の根本的課題であり、この点をJGTOは明確にしたものです。
明るい話題が少なかった今年の男子プロゴルフ界ですが、来年のツアー日程を見る限りでは、ツアーの閉塞感を払拭するほどの材料が見当たりません。青木会長曰く「日替わり優勝者が今年多く出たと言う事は、スター誕生の前ぶれ」と期待感を持たせるものの、説得力にはいまいち欠けるものがありました。是非来年は盛り上がった試合が、増える事を祈りたいものです。