2018年12月18日都内会場にて一般社団法人日本女子プロゴルフ協会(以下LPGA)は、2019年シーズンの試合日程及びトーナメント規定・規約改訂を公表しました。この中でLPGA小林会長は、同協会の存立に大きく関わって来る「放映権」に付いても、熱く語ったのです。
2019年シーズンはツアー36試合が開催されますが、これらの試合全てに於いて、主催者側より「放映権」に付いて同意を得られた事を、同協会は明らかにしました。来シーズン開催中止となったのは3試合あり、それは1.KKT杯バンテリンレディスオープン、2.中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン、3.ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメントです。
これら3試合は全て日本テレビをキー局にし今年放映されたのですが、中止になったと言う事は「放映権」への理解を得られなかった事によるものと思われるのですが、この点に関する小林会長の説明には歯切れの悪さが残りました。
「放映権」は1967年にLPGAが設立されて以降、その所管が明らかにされた事は無く今日に至り、51年が経過しております。これまでテレビ局側からすれば、ゴルフ放映はコンテンツ事業の一環に過ぎず、それに伴うフィーをLPGA側へ支払う事は無かった、LPGA側からすれば受け取る事は無かったとの事です。
小林会長は昨年夏よりこの問題に付いて協会内で検討を重ね、尚且つ主催者側とも話し合いを進めて来たとの事です。そしてこの度この「放映権」はLPGAに有りとして、その所在を明確にしたのです。これにより将来同協会の財政基盤を安定化させる事が可能であり、尚且つ選手を取り巻く環境整備、例えば年金制度や託児所の設置なども行って行く事が可能であるとしたのです。
では来年トーナメントを開催する主催者側は、LPGAへ放映権料を支払う事になるのでしょうか。この点に付いて小林会長は<頂く事は無い>としておりますが、この「放映権」をインターネットの動画配信業者へ売る事を、当面視野に入れているとしたのです。
この通りであるならば、来年地上波を中心にしたテレビ放送まして録画放送を、一般視聴者が観るのでしょうか。一般視聴者による動画配信業者への支払いが安価であるならば、その多くが流れて行くであろう事は、容易に想像出来てしまいます。と同時にテレビ局側が、何ら手を打たないのであれば、地上波を通じLPGAの試合を見るケースは、少なくなって行くのかも知れません。