株式会社アコーディア・ゴルフは2018年4月10日取締役会を開催し、平林朗社長の退任を決定しました。退任理由は一身上の都合です。この退任に伴い今年1月に取締役会長へ就任していた田代祐子氏が代表取締役会長兼社長CEOへ、社外取締役の望月智洋氏が代表取締役副社長COOへ4月16日それぞれ就任しました。
平林氏が正式にアコーディア・ゴルフの代表取締役へ就任したのは、2018年1月でありまさしく今年の話でした。就任わずか4ヶ月で退任する事になったのです。平林氏は前職の旅行大手エイチ・アイエス(HIS)に於いて、40歳で社長へ就任すると言う華々しい経歴の持ち主です。
アコーディア・ゴルフは同氏の前職に於ける手腕を高く評価すると共に招聘し、同社の舵取りを任せたのではないのでしょうか。それが4ヶ月間で退任とは、<単なるリリーフだった>では理解し得ないものを感じます。通常この様なケースは、経営方針を巡っての対立などが取り沙汰されるのですが、この度の辞任劇の真意はどの様なものだったのでしょうか。
同社は現在公開企業では無い為、事の真実は判らないと言うのが実際のところです。しかしながらこの度の辞任劇は、経営陣が必ずしも一枚岩では無く、経営方針もまた右や左へぶれている現状を教えてくれています。
同社は2014年8月に<ビジネス・トラストによるアセットライト>手法により、手持ちの90コースを事実上売却しました。そして今ゴルフ関係者の脳裏をよぎるのは、この第二弾は何時有るのだろうかと言う点です。この度の平林氏辞任は、この前ぶれなのでしょうか。同社の中長期的戦略目標は、資産を持たないゴルフ場運営会社へ特化する事ですから、残り40数コースもいずれ同様の道を辿るものと思われます。
さまよえるアコーディア・ゴルフの姿は、泥沼から這い上がろうとするゴルフ業界の今を写している様です。