埼玉県の鳩山カントリークラブを経営する株式会社鳩山カントリークラブは、2018年3月28日さいたま地裁へ民事再生法の適用を申請しました。かつて現商号へ変更する前、鳩山観光株式会社としていた2005年3月に負債約141億円を抱え、第1回目の法的整理をした経緯がありますので、13年ほど経過した今日この度は2度目になります。
負債は約32億8,000万円との事ですが、そのほとんどが正会員及び平日会員を含む890名の預託金額であり、この整理の為に白羽の矢が立った申請代理人は、熊谷綜合法律事務所(東京都千代田区永田町2-11-1_TEL03-3597-0013)の石島正道弁護士です。
この日さいたま地裁からは、監督委員として埼玉第一法律事務所(埼玉県さいたま市大宮区桜木町4-210_TEL048-783-2136)の堀口泰之弁護士が選任されました。
同ゴルフ場に於ける営業成績としての来場者数は、前前年度が約45,000人あり、自然災害に見舞われた前年度は約42,000人と、ある意味大変健闘したものに成っております。しかしこの数字では、380万円額面を中心とした数十件におよぶ会員の預託金返還請求には、満足な対応が出来ない見通しであり、この不安を払拭し将来に渡りクラブを存続させて行く為には、預託金会員制から株主会員制への転換が、否応無しに求めれるとの判断に至ったのが今回の経緯です。
営業的に頑張っても成り立たない経営とは、そもそも13年前に出来上がった再生計画そのものが、現実的路線では無かったと言う事が、今となっては遅きに失する総括なのです。
同クラブは一般社団法人制(以下一社)ですので、経営会社は一社に対して債務免除を願い出る事になる訳ですが、一社を構成する会員社員個々人へは3月28日クラブより案内書が発送されており、説明会は4月4日練馬文化センターにて予定されております。
尚、当該会員権の名義書換は停止せず継続して行く事になりますが、これはまたプレー権のみの在籍会員206名にも従前どおり適応される事になります。ところで今回も又会員へ大きな負担を求める事になりそうですが、果たして会員だけが泣けば良い話なのでしょうか。法人支出の中で経営を圧迫している支払い、例えば他県より高いと言われている借地契約料などが、手付かずでも良いものなのでしょうか。
今度こそしっかりとした再建スキームを作り上げて頂きたいものです。