2017年のLPGAツアー賞金女王は、約1億4千万円を稼ぎ2位のイ ミニョン選手へ、約1,300万円の差をつけた鈴木愛選手です。日本人選手が賞金女王に輝いたのは、2013年の森田理香子選手以来ですから、4年ぶりと言う事になります。
過去の歴史を紐解いて見るならば、2000年以降2016年までの17年間で、賞金女王を獲得する為には、4勝から10勝している事が解ります。しかしながらこの度鈴木選手は、試合総数38試合中29試合へ参戦し2勝したのですが、この勝利数にて栄冠をつかんだのです。
2勝で5,400万円を獲得すると言う効率の良い勝ち方だったと共に、予選落ちは2試合のみであり、この事は年間を通じて安定した力量を発揮していたと理解出来ます。また2014年に公式戦で初優勝するや賞金順位13位に入り、以降14位、5位と着実に階段を上り詰めて来ての戴冠でした。
この様に見て来ると鈴木愛選手の賞金女王は、なるべくしてなったとも言えます。そしてその実力は来シーズンも確実に発揮されるだろう事は予想し得るのですが、賞金女王とはまたその品格をも求められるのが常です。
試合中鈴木選手は口をへの字にして、まさしく渋い顔であり、不機嫌そうな仕草をします。ミスをした自分自身への苛立ちなのか、或いはコースコンディションへの不満なのか、理由は知る由もありませんが、テレビ観戦をしているゴルフファンの方にとって、心地よいものとは到底思えません。
来シーズンは是非涼しい顔をして、バーディを量産する鈴木選手を見たいものです。