過去の歴史を紐解いた時、それは2003年の出来事でした。是非記録に留めて於きたいと考え、取り上げるゴルフ場は鳩山芸樹GCです。
鳩山芸樹GCの事業主体である千代田国際興業(株)_ (萱沼榮社長、東京都千代田区平河町二丁目15番3号)は、2003年7月23日に一部の債権者より破産を申し立てられ、同日東京地裁より破産宣告を受けました。負債は約209億円で、破産管財人は宮谷隆弁護士(TEL 03-5223-7783)が、担当致しました。
当該ゴルフ場は、当初のゴルフ場名を鳩山国際CCとして開発申請し、1992年1月に開発許認可を取得しました。1996年開場を目標に建設が進むも、1993年には設計変更を余儀なくされ、ついには工事がストップしてしまったのです。心機一転1996年にはゴルフ場名を、鳩山芸樹GCへと変更致しました。
しかしながら同年、約200億円もの資金を投下し経営母体とも言える、使い捨て食品容器メーカーの中央化学(株)が、当該ゴルフ場事業より撤退してしまったのです。
その後新潟県の植木組による資本参加を得て、当該ゴルフ場の会員募集および運営を目的に設立された(株)芸樹は、850万円募集(預託金680万円)、1600万円募集(預託金1280万円)と矢継ぎ早の会員募集を展開したのです。順調に見えた資金調達も、間もなく植木組が当該ゴルフ場事業より撤退し、又しても開発計画は頓挫してしまったのです。
2005年3月28日に千代田国際興業(株)の閉鎖謄本は、東京地裁よりの破産終結を記録しております。ここに鳩山芸樹GCの夢は、潰えたのです。開場する事無く消えた、幻のゴルフ場となったのです。