川島グループの創業者であり代表者の川嶋義勝(かわしま よしかつ)氏が、2023年7月2日午前、かねてより病気療養中でしたが79歳にてご逝去されました。
心より哀悼の意を表します。
川嶋氏は非鉄金属総合百貨・不動産再生事業を中核としつつ、2000年に静岡県のショートコースを取得し、ゴルフ場業界へ初進出しました。以降次々にゴルフ場を取得し、2020年には山梨県の甲斐駒カントリークラブを傘下に組み入れ、グループのゴルフ場は19を数えほど成長しました。
葬儀は故人の遺志により家族葬にて執り行われたとの事ですが、同グループによれば、後日「社葬またはお別れの会」を開催する予定としています。
2023年7月10日都内会場にて(一社)全日本大学ゴルフスーパーリーグ(以下UGSL)が主催者となり、本年9月6日から3日間、北海道の札幌リージェントゴルフ倶楽部を舞台に『パンパシフィック大学ゴルフスーパーリーグ』を開催するとして会見を行いました。
参加予定大学は海外から、■ サンノゼ州立大(男子) ■ ウエスタン・カロライナ大学(女子) ■ ハワイ・パシフィック大学(男子/女子) ■ チュラロンコン大学(男子/女子) ■ 韓国体育大学等の合同チーム(男子/女子) ■ 深圳大学(男子/女子)、日本から14校です。
競技は男子と女子共に5名迄出場し、上位4名のスコアの3日間合計ストロークにて、順位を決定する団体戦になります。会場となる札幌リージェントゴルフ倶楽部社長の高橋敏彦氏によれば、7ホールの改修を済ませ、世界レベルの選手受け入れへ向け整備中で有り、今後も適時改修して行くとしています。
UGSLの和田光司理事長はUGSL組織の目的を、「世界で戦える日本人選手、技術のみならず人格や教養面なども含め、大学レベルで整えていく事」としており、今秋9月開催予定の『パシフィック大学ゴルフスーパーリーグ』はその一環だとしています。
来賓として出席した日大(ゴルフ部)出身の堀川未来夢プロは、「学生時から世界の選手と競技を通じ接する事が出来れば、将来、海外の試合へ出場しても気後れしないだろうし羨ましい」と発言しており、UGSLの可能性を大いに期待させるものでした。
なおUGSLへの新たな大学の加盟について和田理事長は、理事会での協議事項であり今後の課題としています。
函館シーサイドカントリークラブを経営する(株)函館シーサイドカントリークラブは2023年6月23日、函館地方裁判所より破産手続き開始決定を受けたとして、自らのWEBサイトで明らかにしました。
破産管財人に選任されたのは、五稜郭法律事務所(函館市:TEL0138-33-1551)の野﨑渉弁護士です。同弁護士によれば、第1回債権者説明会は9月7日を予定しているものの、必要に応じその後何回か開催される可能性があるとしています。
また同弁護士によれば競売については極力避け、当該ゴルフ場の継続営業を前提に、引き受け事業者を手当てする作業へ、注力して行きたいとしています。既に数社が手を上げており、今後の再建へ向けた交渉を、進めていく事になるとしています。
ですが新たな候補者の出現も歓迎しており、窓口は開けておきたい様です。ちなみにゴルフ場用地は自社地との事、更に負債額は他の情報筋からの話では約13億円、内会員の預託金10億円ほどの様ですが、同弁護士によれば詳細は精査中としています。
広島サミット後に充分な議論を経る事無く、多くの反対を押し切って成立したいわゆるLGBT法が、2023年6月23日に施行されました。「理念法」とは口先ばかりでその内容は、危険極まりないものであり、日本社会を混乱に陥れ兼ねないものです。
例えば生まれ持っての生物学的男性が、外性器の手術をする事無く心は女性だとして、女性用の公衆浴場へ侵入したとしても、それを拒んだならば「差別」だと逆に訴えられる可能性が有ります。その昔便所は男女の区別が有りませんでしたが、1954年に便所で女児が強姦そして殺害された事件を契機に、女性を保護する為に現在の男女別トイレが普及しました。
しかしながら今日、女性のみが利用出来るトイレに制限が加わり、女性自認の男性も女性用トイレを利用出来る仕組みが、徐々に普及しつつあります。この様な社会現象の中で、ゴルフ場の浴場は公衆浴場と言う位置づけから、トラブルを避ける為の対策が求められています。
厚労省は2023年6月23日、各都道府県等へ1通の通達を発出しています。その内容は、「体は男性、心は女性の者が女湯に入らないようにする必要がある」、としています。つまり外見上の判断で、入浴を拒んで良いとしているのです。法令と通達のどちらが優位なのかは、現時点で判断出来兼ねますが、この通達を有効に活用する事が、ゴルフ場にとってとても大切だと思われます。
ゴルフ場は女性用浴室の入口へ、厚労省通達により女性を自称する男性の入浴を断る趣旨の看板を、掲げる必要があります。トラブルになってからでは遅く、先手先手の対策が何よりも求められています。他クラブの動向を見てからの行動は、意識の低さを露呈したも同然です。
なお厚労省・生活衛生課指導係もこの案については、賛同しています。
ツアープロを目指す女子ゴルファーを対象にした『プレアディスカップ横峯さくらレディース』が、2023年7月14日福岡県の福岡雷山ゴルフ倶楽部にて開催されます。
この試合は九州の清涼飲料水ブランド「PLEIADES(プレアデス)」を展開する株式会社Greater Fukuokaが主催するものですが、目的は「経験を積む場を創出」する為です。参加人員は最大60名としていますが、JLPGA会員が18名、プロテスト未合格者が20名、アマチュア20名の合計58名が現時点での参加者です。
賞金総額600万円、優勝賞金200万円と1日試合としては豪華な内容になっていますが、この模様はALBA TV或いはALBA TV Youtubeなどでライブ配信される予定です。九州出身のママさんプロである横峯さくらプロをアンバサダーに迎え、その名を冠にした大会ですが、今回会場内には託児所が設けられる予定です。
JLPGAのプロテスト合格者は毎年約20名と厳しく狭き門になっていますが、ツアープロを目指す女子ゴルファーの裾野は確実に広がって来つつあり、その様な中で如何に光る原石を発見し後押し出来るかが、ゴルフ関係者にとっても大きな関心事になっています。
当該大会の様な企画は、今後益々増える傾向に有ります。
筑波カントリークラブ(茨城県)を経営する株式会社筑波ゴルフコースは2023年6月30日に、第67期(2022年4月1日~2023年3月31日)有価証券報告書を公表しました。その主要な項目は、下記の通りです。
■ 売上高 774,549(千円) ■ 経常利益又は経常損失 5,179(千円) ■ 当期純利益又は当期純損失 367(千円)
売上高は過去4期に比べ最高になっていますが、この背景には来場者数の増加が要因の一つになっています。例えば年間来場者数は、前期に比べ726名が増加し、38,934名に成りました。プラス1.9%増です。しかしながら営業経費を773,684(千円)計上した結果、営業利益は864(千円)と成りました。
ところで目を会員権関係に移すならば、会員からの年会費収入は100,074(千円)、会員登録手数料は85,633(千円)です。前66期に比べそれぞれ0.2%マイナス、0.6%プラスで大きな変化は無く、安定した会員運営が行われている事が分ります。
なお当該クラブの基本方針は、会員を含めた来場者の満足度を高める事を最優先課題にしており、低価格化路線のゴルフ場とは一線を画し差別化を図っているとしています。とは言え売り上げの基本と言える来場者数は、天候により大きく影響を受けるリスクがあるとしています。
大利根カントリークラブ(茨城県)を経営する株式会社大利根カントリー倶楽部の第65期(2022年4月1日~2023年3月31日)有価証券報告書が、2023年6月30日公表されました。概要は下記の通りです。
■ 売上高 1,319,070(千円) ■ 経常利益又は経常損失 24,843(千円) ■ 当期純利益又は当期純損失 22,418(千円)
この裏付けとなった年間総来場者数は60,122名、そしてこの内訳は前期に比べ会員が89名増え30,121 名、ゲストが5,252名増え30,001名だったとの事です。極論すれば会員1名が、ゲスト1名を同伴した計算になります。
これらの数字を見ると、大変好調な業績だったと理解出来ますが、事業リスクとして同報告書は、会員が高齢化により来場日数が減少すれば、当然ゲストの来場へも影響が出ると推察し、此れを避ける為には年間60名から70名の代替わりが必要としています。
更に当該クラブの会員権相場が低空飛行を続けたならば、会員の代替わりへの活性化が滞ると共に会員登録料収入が減少し、企業業績へも影響が出ると指摘しています。会員制クラブに於ける会員権が果たす役割を、良く理解した報告書になっています。
ちなみに第65期会員登録料収入は183,680(千円)、年会費収入は99,260(千円)でした。
南総カントリークラブ(千葉県)では2023年10月1日より、会員権の名義書換料を改定します。概要は下記の通りです。
会員種別 改定前(税込) 改定後(税込) 正会員 550,000円 880,000円 平日会員 220,000円 330,000円
当該クラブは2010年に入り経営会社の法的整理を行っており、翌年2011年6月30日に東京地裁より更生計画案の認可決定を受けています。その後会員権の名義書換が再開されたのは、2014年2月1日からであり、当時設定された金額が今日に至っています。
此の点を返り見るならば、約10年越しでの料金改定になりますが、この内容は2023年6月26日に開催された、(一社)南総倶楽部の定時社員総会後の理事会にて決議されたものです。当該クラブによれば、9月30日受け付け分までは、従来通りの金額で対応するとの事です。
一時的に会員権価格が、加熱するかも知れませんが、冷静な判断が求められます。
飯能ゴルフクラブを経営する株式会社飯能ゴルフ倶楽部の第65期(2022年4月1日~2023年3月31日)有価証券報告書が、2023年6月27日明らかに成りました。概要は下記の通りです。
■ 売上高 621,411(千円) ■ 経常利益又は損失 63,714(千円) ■ 当期純利益又は損失 40,024(千円)
ところで当該法人は事業リスクとして、次の様に述べています。「営業損益での赤字が続いており、最終損益を営業外収益である名義書換料に頼っている状況にあるため、名義書換料が大幅に減少した場合、当社の業績及び財務状況に影響をおよぼす可能性があります。」
此の点を鑑みた場合、如何に会員権の名義書換が重要な位置を占めているのかが、理解出来ます。65期に於いては64期に比べ、15名増えた97名が入会したとの事ですが、それにより38,900(千円)の増益になり、結果は221,000(千円)の収入になったとしています。
なお年会費収入は前期同様、大きな変化は無く、1億7000万円前後で推移しています。
大洗ゴルフ倶楽部を経営する株式会社水戸カンツリー倶楽部は、2023年6月27日第71期有価証券報告書(2022年4月1日~2023年3月31日)を公表しました。概要は下記の通りです。
第69期 第70期 第71期 売上高(千円) 510,103 630,074 779,292 経常利益又は経常損失(千円) △27,299 35,529 15,111 当期純利益又は当期純損失 △27,922 34,906 14,488
上記表で確認出来る様、2期連続での黒字決算になるものの、それ以前は赤字続きでした。第71期が黒字になった要因の一つとして、来場者の増加を同報告書は上げており、前期比2,242名が増加した事により、前期比23.7%の増収となったとしています。
では来場者増加へ向けどの様な対策を取ったのかと言えば、同報告書は差別化を図ったとしています。ビジターであってもスタートが取り易い昨今のゴルフ場事情を逆手に取ると共に、大きな公式競技試合へ会場として提供する事で話題作りを行う、この様な策を取ったとしています。
ところで会員権の名義書換料収入は、全体利益の中で11.4%の比重を占めています。その額は88,660,000円です。この金額には様々な手続き料が、含まれているものと思われますが、敢えて正会員名義変更料の税別150万円で割って見れば59件になります。これは月に約5件の入会者が、居た事になります。
第72期も走り出し早3ヶ月が経過するところですが、経営会社役員3名と倶楽部理事3名の合計6名による業務執行体制が、今期どの様な内容へ仕上げて来るのか、コロナ後と言う側面もあり大変注目されます。