鎌ヶ谷カントリークラブ(千葉県)では2024年6月1日より、ゴルフ会員権の名義書換手続き時に名義人へ求めている印鑑証明書或いは印鑑登録証明書の有効期限について、従来3ヶ月としていた規定を改定し、半年間有効として対応する事になりました。

 この改定に関し関係者によれば、「大勢の流れが、その様になって来ておりますので、この流れを重視しました」との事です。なお入会者の書類については、此れまで同様に役所の発行日から、3ヶ月以内の日付けのものを求めています。

 今回の改定が今後どの様な影響をもたらすのか、より客観的に評価する為には、少し時間の経過が必要になるものと思われますが、少なくも会員権の流通面では、プラス材料になるものと思われます。

 静岡県の葛城ゴルフ倶楽部では、2025年1月1日より会員権の名義書換料を改定します。概要は下記の通りです。

会員種別改定前改定後
正会員1,650,000円(税込)2,200,000円(税込)
平日会員440,000円(税込)440,000円(税込)

 なお正会員の同一法人内記名者変更料及び同一親族内の名義変更料は、今回の改定に関係なく税込み44万円の料金を継続するとの事です。

 前回税別80万円から現在の税別150万円へ改定されたのが2008年1月でしたので、今回17年ぶりでの改定になります。この改定による将来の変化を予測するならば、例えば毎年8月に行われています正会員権の補充募集では、募集金額がうわぶれするものと思われます。

 通常であれば、この補充募集に関する告知が、当該クラブより間も無く有るものと思われます。

大利根カントリー倶楽部は第66期有価証券報告書を公表

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 大利根カントリークラブ(茨城県)を経営する株式会社大利根カントリー倶楽部は、2024年7月2日に第66期有価証券報告書を公表しました。過去3期に渡る概要は、下記の通りです。

回次第64期第65期第66期
売上高1,196,298千円1,319,070千円1,439,032千円
経常利益又は経常損失18,283千円24,843千円72,337千円
当期純利益又は当期純損失14,836千円22,418千円72,550千円

 売上高及びそれに準ずる経常利益と当期純利益は伸びたものの、反面それを支えている総来場者数は、前期に比べ2,682名減少し57,440名になっています。会員が2,292名減少し27,829名、ゲストは390名減少し29,611名でした。

 来場者は減少しているのに対し売り上げが伸びる、この背景には各料金の値上げが有りました。前期に比べグリーンフィ8,003千円、諸経費収入49,071千円、食堂売上8,245千円と軒並みに増加しています。更に日本女子オープン関連収入を103,002千円計上し、結果として売上高は前期比119,962千円増となっています。

 営業の落ち込みを値上げによって支えた決算になったのですが、2024年度は様々な対策をもって、来場者の減少を食い止めたいとしています。ゲスト対策は11にも及ぶのですが、その主だった策は下記の通りです。

1,会員同伴ゲスト週日特別ご優待券を年間12枚発行
2,年間18日間の金曜日をゲスト感謝デーとし特別割引料金(17,090円)を設定
3,コンペ割引設定(9~20名▼1,100円、21名~39名▼2,200円、40名以上▼3,300円)
4,7月中旬から9月中旬、1月、2月の土・日・祝祭日の特別料金(28,090円)適用
5,ゴールデンウイークに特別料金(28,090円)適用
6,月曜休場日の特別営業実施
7,オープンコンペの参加者増加策実施

 なお報告書によれば、会員の高齢化により年間60~70名の代替わりが、進んでいるとしています。

 大手ハウスメーカー向けシステム開発の一翼を担っている株式会社ファイン(代表取締役 古川武志)が、公益社団法人日本プロゴルフ協会(以下PGA)と手を組み、ゴルファーレッスン管理システム『PGA NOTE』を開発し運営しています。

 この管理システムは、自社で運営しているシャフトフィッティングスタジオそしてインドアゴルフ練習場でもある兵庫県宝塚市の「GOLF WING」を舞台に、年単位の時間をかけてのデータ収集と、レッスンプロの知見などを基に作成されました。そして試行錯誤の結果、システムへ求めるものが充実して来た2023年暮れ、PGAへ提案を行うに至っています。

 このシステムを高く評価し、Win、Win、Winの関係を構築出来ると判断したPGAは、このシステムに対しPGAのロゴと冠をつける事を認めています。この様な経緯を経て、2024年6月18日より同システムは、『PGA NOTE』として本格的に稼働する事になったのです。

 このシステムの大きな特徴は、例えば1人のレッスンプロがシステムの単位規模である100名の生徒さんと、テーマや課題などを双方向でやり取りが出来る点です。そして何よりも各生徒さんの動画を生徒さん毎に残せる為、ふしめ節目でのスイングチェックをし得るのが、大きな魅力の一つになっています。

 このシステムをいち早く取り入れている「GOLF WING」では、生徒さんの在籍月数が各段に伸びている事が、何よりもの成果だと捉えています。このシステムが無い頃、生徒さんの在籍月数は平均5.7ヶ月でしたが、2020年にβ版を導入して以降2024年4月時点では、22.7ヶ月へ上昇しています。

 この在籍月数上昇実績は、何に取り組まなければならないのか、どの様に取り組むのか、常にプロの指導を身近に感じながら、生徒さんのモチベーションが高まって来ている何よりの証左だと言えます。この利点は生徒さんのみならず、教える側にもあります。数多くの生徒さんを抱えるプロにとって、個々のレッスンポイントを失念する事無く、上達させて行けるのです。

 良い事ずくめのこの『PGA NOTE』ですが、プロによる導入費用は月額15,400(税込)になりますが、プロに紐づいた生徒さんは無料との事です。

京急は長野京急CCを9月にシンガポール企業へ売却予定

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 東証プライム市場上場の京浜急行電鉄株式会社は、傘下のゴルフ場・長野京急カントリークラブ(長野県)を、2024年9月1日にシンガポール企業へ譲渡するとして、2024年6月27日広報を通じ明らかにしました。

 売却の目的は経営合理化の一環からだとしていますが、その手法は会社分割にて事業譲渡として行います。京浜急行電鉄が経営し、そして連結子会社の(株)長野京急カントリークラブが運営す長野京急カントリークラブ事業について、ペイシャンスゴルフクラブ(株)を承継会社として吸収分割にて譲渡するものです。

 譲渡に当たり同広報によれば、同ゴルフ場が有する資産及び負債についても承継するとしていますが、何よりもゴルフ場として継続営業する事が大前提での契約との事です。最近の傾向は、ゴルフ場取得企業が数年は経営するも、後に廃業し他事業体へ転換するケースが散見されます。

 資金効率の良い事業へ転換して行く、これは当然の成り行きだと言えますが、今回に限りこれは有り得ないと同広報はしております。ちなみに承継会社はペイシャンス・キャピタル・グループの一員であり、同グループは既に斑尾高原スキー場や斑尾高原ホテル更には妙高杉ノ原スキー場を運営しており、当該ゴルフ場取得はシナジー効果を求めてのものの様です。承継会社の概要は、下記の通りです。

(1) 商号ペイシャンスゴルフクラブ株式会社
(2) 事業内容ゴルフ場の運営事業ほか
(3) 設立年月日2024年5月15日
(4) 本店所在地長野県長野市北郷2016番327
(5) 代表者の役職・氏名代表取締役 ケン・チャン・チェン・ウェイ
(6) 資本金100,000円
(7) 大株主及び持ち株比率Patienece Hospitality Pte Ltd 100%

藤田寛之プロ2024年全米シニアオープン惜敗

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 藤田寛之プロが2024年全米シニアオープンにて、あと一歩のところで優勝を逃してしまいました。振り返れば2013年に井戸木鴻樹プロが、全米シニアプロ選手権で優勝していますので、それに次ぐ快挙達成かと思われた戦いだったと言えます。

 舞台は米国ロードアイランド州のニューポートカントリークラブ(7,024ヤード_パー70)にて、2024年6月27日(木)~7月1日(月)までの5日間、熱戦が繰り広げられました。藤田選手の活躍は、下記の通りです。

■ 1日目 7バーディ・ノーボギーの63にてリチャード グリーンと共に首位タイ
■ 2日目 5バーディ・1ボギーの66、通算11アンダーにて単独首位
■ 3日目 ノーボギーの67、通算14アンダーにて単独首位
■ 4日目 10ホールを消化し2アンダー、通算16アンダーにて単独首位なるもサスペンディド
■ 5日目 通算13アンダーにてリチャード ブランド選手とプレーオフ、4ホール目で敗北

 最終日となった5日目、8ホールを残し調子を落としてしまった藤田選手ですが、かえすがえすも4日目に試合を終えていたならばと、思わざるを得ない大会でした。今回日本からは藤田プロのほか宮本勝昌プロと増田伸洋プロの2名が参戦しておりましたが、宮本プロ38位タイ、増田プロは予選落ちと言う結果でした。

 筑波カントリークラブ(茨城県)を経営する株式会社筑波ゴルフコースが、2024年6月28日第68期有価証券報告書を公表しました。過去3期に渡る売上高などに関する概略は、下記の通りです。

回次第66期第67期第68期
売上高741,900千円774,549千円798,996千円
経常利益又は経常損失17,062千円5,179千円28,652千円
当期純利益又は当期純損失5,957千円367千円8,905千円

 売上高は過去3期の中で最も高いものとなっていますが、それを支える来場者数は、前期比1,331人減少し37,603人となりました。内訳は会員が953人減少し23,333人、ゲストは378人減少し14,270人でした。

 来場者数が減少しているにも関わらず売上高が伸びた背景は、グリーンフィ、キャディフィの値上げ及び乗用カート利用料が増加した事によるものです。結果として営業利益が増加しています。

 営業外収益は前期比7,667千円増加し11,982千円となり、また投資有価証券売却損などを考慮しても、これまでに無い好結果となっています。

 大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)を経営する株式会社水戸カンツリー倶楽部では、2024年6月27日に第72期有価証券報告書を公表しました。振り返り過去3期の概要は、下記の通りです。

回次第70期第71期第72期
売上高630,074千円779,292千円819,526千円
経常利益又は経常損失35,529千円15,111千円5,340千円
当期純利益又は当期純損失34,906千円14,488千円4,398千円

 上記表にて経常及び純利益が減少している件については、ゴルフ会員権の名義書換料収入を5年間に分け計上した点が、大きく影響しとしています。総来場者数は前期より107人増え36,815人となり、中でもビジターは439名増えました。またキャディフィの値上げも有り、営業収益は前期比5.2%増えています。

 費用面では、落雷によるポンプ故障や老朽化した設備更新、更には派遣キャディフィが値上がりした事も有り、一般管理費は164,000千円増の829,569千円になりました。収益が上がるものの費用も上がり、結果としては10,044千円の営業損失になっています。

 営業収益は上がるも費用もかさみ約1000万円の損失となりましたが、営業外収益例えば「開場70周年記念協賛金」や落雷被害に伴う火災保険金等の収入により、結果としては、4,398千円の黒字で終えています。

 なお当該倶楽部では、来年2025年にJLPGA公式競技「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」を開催しますので、更に注目度が高まると予想しています。

 横浜カントリークラブ(神奈川県)では2025年1月より、新規入会者が入会手続き時に当該クラブへ支払う入会預託金額を改定します。その概要は下記の通りです。

会員種別改定前改定後
正会員(個人、法人)6,000,000円(非課税)8,000,000円(非課税)
平日会員(個人、法人)3,000,000円(非課税)4,000,000円(非課税)

 入会時に新規入会者はこの他に通常の名義書換料も支払いますので、例えば正会員ですと来年の1月以降、1240万円をクラブへ支払う事になります。

 なお相続継承や贈与手続きなどに於いても、改定後の金額を基準に不足分を清算する必要が有ります。

 飯能ゴルフクラブ(埼玉県)を経営する株式会社飯能ゴルフ倶楽部の第66期決算が、2024年6月26日明らかにされました。前々期まで含めた概略は、下記の通りです。

回次第64期第65期第66期
売上高(千円)633,875621,411684,151
経常利益又は経常損失(千円)70,54463,71442,420
当期純利益又は当期純損失(千円)57,46940,02431,076

 堅調な売上となりましたが、この背景には来場者の増加が、一つの要因として上げられます。会員は前期比58名減少し23,241名、ゲストは1,206名増加し12,615名、結果として1,148名増え35,856名となりました。来場者の増加により、前期比62,740千円の増収です。

 しかしながら営業外損益は、会員権の入会金収入が前期に比べ38,500千円減少した事により、202,667千円でした。この件に付き決算書では、「営業損益での赤字が続いており、最終損益を営業外収益である名義書換料に頼っている状況」としており、如何に会員の入退会手続きが重要であるかを指摘しています。

 更に決算書は会員の入退会が重要であるかを、別の視点から記述しています。「ゴルフプレーを会員及び、会員の同伴もしくは紹介のゲストに限定しているため、会員の高齢化が進み、会員1人当たりの来場回数が減少することになりますと、入場者が減少し、売上高の減少につながる可能性があります。」

 これらは会員の入退会事業が、如何に重要な役割を担っているかを物語っています。ゴルフ会員権の取り扱いを担っている会員権業者との連携は、ますます必要不可欠になっているとも言えます。