ゴルフ、この一冊

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還暦ルーキー

☆ 著   者  平山 讓
☆ 発 行 者  野間 佐和子
☆ 発 行 所  株式会社 講談社
           〒112-8001
            東京都文京区音羽2-12-21
☆ 連 絡 先  03−5395−3560 (編集部) / 03−5395−3624 (販売部)
☆ 初版発行  2001年4月15日  (税別 定価 1,500円)

☆ 著者略歴  1968年 東京生まれ。
               記者としてスポーツ誌編集部勤務ののち、著述に専念。

               サッカー日本代表・名波浩がワールドカップに辿り着くまでの成長を綴ったノン
               フョクション 『 泥まみれのナンバー10 』 ( 幻冬舎 ) でデビュー。

               近著にプロ野球史上ワースト17連敗を記録した黒木知宏投手の苦闘を追った
               ノンフョクション 『 マウンドの記憶 』 ( 毎日コミュニケーションズ ) がある。




「   ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 
   ━ これは、阪神淡路大震災で全焼したある街において、すべてのものを失ったある男の 「 復興 」 を追った
   ノンフィクションである。
    ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 
          大震災から六年間、彼は文字どおり命懸けで街づくりに邁進し、神戸市内の全被災地で最初に、死んだ街を
          甦らせた。

          それだけではない。
          街を復興させた彼は、つぎに自らの復興の場を、グリーン上に求めた。
          彼は、還暦にして、若きエリートが集う難関、PGA資格認定プロテストに挑み、プロゴルファーを目指した。

           ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」

           ━ ( あとがき ) より抜粋 ━




■ 本書に関して

 1940年9月生まれで、30歳の時にゴルフと出会い、自宅前での素振りとジョギングを毎日欠
かさず、ゴルフのラウンドは月2回、1m70僉75キロの体格でくりだすドライバーの飛距離は
260ヤード、この男・古市忠夫氏は60歳を迎えた年の2000年に、PGA主催のプロテストに合
格した。

 プロテスト合格の背景には、古市氏を取り巻く壮絶な、言葉では語り尽くせぬ物語が有った
のだ。本著はそのゴキュメンタリーである。

 古市氏は1995年1月17日阪神淡路大震災の被災者だ。 古市氏の住まいが在る神戸市長
田区の鷹取商店街も、地震と火災で壊滅状態と成った。
 その様な状況下で、自宅から600メートル程離れた駐車場には、古市氏の車一台だけ無事
に残されている事が、瓦礫撤去の前日にわかった。 そして車のトランクからは、自らの大切
にしていたゴルフセット一式が、出て来たのである。
 まさに奇跡だ。

 この奇跡と共に古市氏は、自分自身の復興、家族の復興は、自らがプロゴルファーに成る
事以外に無い、と確信してプロテスト受験へと突き進み、そして結果を出した。

 古市氏の物語は本著のみならず、映画 ( ありがとう ) にも成った。
 私は古市氏の事を、当映画プロデューサーである、ランブルフィシュの仙頭武則氏より知っ
た。 確か2006年か2007年に、東京大森の仙頭氏事務所で伺った様に思う。
 この映画の関係から招聘されたタイガー・ウッズ氏と、古市氏のTVマッチを行う、と言う企
画の打ち合わせだった。
 9ホールにせよタイガー・ウッズ氏とラウンド出来る幸運な方がいる、 何と幸せな方なんだ
ろう、と言うのが私の古市氏に対する最初の感想であった。

 本著を読み終えて私が古市氏に感じる事は、プロゴルファーと言う側面よりも、街を愛する、
人間を愛する政治家、と言う印象が強い。
 私利私欲では無く、街づくりの為に、そして自治会の先頭に立って働く姿は、まさしく政治家
だ。

 60歳と言えば世間では、リタイア年齢と言われる。 しかしその様な年齢であっても、 困難
な状況を切り開いて行く人が居た。古市忠夫氏だ。
 この物語を読んでいると、時に涙してしまう。
 しかしそれ以上に、読者へ勇気をもたらしてくれる一冊と成っている。

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尚、本書は品切れにて重版未定との事。(2015年4月)


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