文壇ゴルフ覚え書
☆ 著 者 三好 徹 ☆ 発 行 者 加藤 潤 ☆ 発 行 所 株式会社 集英社 〒101-8050 東京都千代田区一ツ橋2−5−10☆ 連 絡 先 03−3230−6100 (編集部) / 03−3230−6393 (販売部)☆ 初版発行 2008年9月10日 (税別 定価 1,900円)☆ 著者略歴 1931年 東京生まれ。 横浜国大経済学部卒業。読売新聞社に入社し、記者生活のかたわら、 執筆活動を開始。 1967年 『風塵地帯』で第20回日本推理作家協会賞。 1968年 『聖少女』で第58回直木賞を受賞。 歴史小説、推理小説、ノンフィクションなど幅広いジャンルで活躍。 主な著作に 『興亡三国志』 『チェ・ゲバラ伝』 『妖婦の伝説』 『侍たちの異郷の夢』等。 趣味はゴルフのほかにも、囲碁、将棋、麻雀、競馬など、幅広い。
「 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 作家に画家やジャーナリストが加わった文壇ゴルフが発足したのは、七十年以上も前である。 ゴルフが 現在ほどに大衆化していない時代だった。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 先輩たちは、そういうゴルフのよさに気がつき、 仲間同士のプライベート・コンペティションを定期的に続け てきた。月一回、戦争による中断が約十年あったにせよ、回数にすると、ほぼ七百回の計算になる。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」 ━ ( あとがき ) より抜粋 ━
■ 本書に関して
登場人物は有名作家のオンパレード。 丹羽文雄、永井龍男、大岡昇平、川口松太郎、源氏鶏太、柴田錬三郎、水上勉、吉川英治、石坂洋次郎、獅子文六、石川達三、井上靖、佐野洋、小林秀雄、古山高麗雄等など・ ・ ・ 。 作家によってはその作品、短編を学校の教科書で読んだ様な気がするし、或いは読まないにしても名前を見れば、その職業は作家であると、即答出来るほどの人物が登場してくる。 そしてその有名作家達が、ゴルフに接した時の素顔が見えて、妙に親近感を覚える。 著者にメモは無い。 有るのは記憶だけである。 文壇ゴルフを構成していたのは、各新聞、各出版社が主催するゴルフコンペ、例えば新聞三社連合のサンシャイン・ゴルフ会で有ったり、 文士のコンペであるペンマン・ゴルフ会 (略称PGA) や青蕃会であった。 その様な集まりでの出会いや活動が、生き生きと語れている。 これ全て、著者の驚異的な記憶力を頼りにしての、記述である。 文壇ゴルフに最も影響を与えたのは丹羽文雄氏であり、氏を師として集まって出来た丹羽学校は、氏の度量広大な性格もあり、多くの文士が集まったと言う。 著者は趣味多彩で有るものの、その中でもゴルフをこよなく愛した。 作家のゴルフ、そのゴルフ文化を充分に、堪能出来る一冊だと言える。
amazonでのご購入はこちら
Copyright TACK Co,LTD. ALL Rights Reserved.